仮面の忍者 赤影(アニメ版)


1987年に放送されていた「仮面の忍者 赤影」です。
先日、実写の方を見てとても面白かったので早速こちらも見てみることにしました。これは当時リアルタイムで見ており、今回37年ぶりの視聴になります。

これが放送されていた頃、私は小学3年生でした。このHPのどこかでも語ったと思いますが小学1年~3年だった1985~87年は、人生の中で一番アニメを見まくっていた時期だったので、かなりマイナーな番組も見ていました。例えば、随分前にこちらでレビューしている「ワンダービートS」とか「コンポラキッド」とか「光の伝説」「ボタンノーズ」「あかぬけ一番」「バグってハニー」等々・・。このあたりは、当時あの年齢だから見ていたのであって、あと1~2年放送されるのが後だったらきっと見ていなかったと思います。

この赤影もそんなアニメの中の一つで、当時は実写版がよく再放送されていて、その真っ最中に始まったような感じでした。アニメ版が始まるから実写版を再放送していたのか、実写版の再放送の評判が良かったからアニメ版が制作されたのか?実際はどっちだったんでしょうね??
80年代といえば、60~70年代の古い作品がリメイクされるのが流行っていて(オバQとか鬼太郎とかアッコちゃんとかあんみつ姫とか)それを放送する直前にリメイク前の旧作が再放送されることがよくありました。今思えば、旧作を再放送することによって子供達がとっつきやすくなる(これはあの古いアニメのリニューアル版なんだな、ということを認識させる)効果を期待していたんだと思いますが、逆に旧作に馴染みすぎてしまって、リニューアル版にちょっと違和感を感じさせてしまうという逆の効果もあったと思います。私にとっては特に「キン肉マン」「ミンキーモモ」が違和感を感じて新作に馴染めませんでした・・。あと、アッコちゃんも最初はあのポップさに慣れなかったな・・。かえっていきなり新作を放送した方先入観を持たずに自然に見れて良かったんじゃないかな・・と子供ながらに思ったものです。
話が逸れましたが、赤影は実写からのアニメだったこともあり、最初から全く別物と捉えることができて、そこまで違和感を持たずに見ていたような気がします。
当時覚えていたこととしては

・赤影・白影・青影の3人の関係性が対等
これは当時一番衝撃的だったかも?でも、当時も今見ても別に嫌な気はしなかったし、むしろこっちの方が自然とも思えます。
実写版では青影はやんちゃながら赤影・白影を大人として敬っていて「赤影さん」「白影さん」と呼んでいました。白影は赤影より随分年上なのに、赤影が頭領の息子ということで「赤影殿」と呼び、話し言葉も敬語。また、青影と赤影・白影の関係も、表向きは「仲間」だけど関係性は子供とその保護者という感じ。アニメ版では保護者感はほとんどなく、ちょっと年の離れた「仲間」として描かれていたと思います。
なんとなくだけど、実写の青影は10歳くらい、アニメの青影は12~13歳くらいのイメージ。赤影も実写よりアニメ版の方が少し若いのかも・・。
・赤影の仮の姿が寺子屋の先生
下で詳しく語りますが、これも実写版と大きく違うところですね。当時は別に何とも思わなかったけど、今回見た感想ではこれが一番気になりました・・。
・白影がジジイではない
青影から「おっちゃん」と呼ばれて「だれがおっちゃんだ!」と怒るというやり取りが定番になっていました。実写の白影は、子供の頃はおじいさんだと思っていたけど、今見ると別にジジイじゃなかった。アニメ版白影は当時も今見ても普通に若い。「おっちゃん」に見えるだけで、おそらくまだ20代なのでは・・
・子供キャラがたくさん出てくる
赤影が仮の姿の時に滞在している寺子屋の子供達。当時もウザいと思っていたけど、今回見てみてもウザいと思った(笑)。当時、私は大人しくてだらけた子供だったのですが、父とアニメの赤影を見ていて、その時に父から「この子たちみたいに元気にしないと」みたいなことを言われて「げげっ」と思ったことがあり、そういう意味でもこの子供達が苦手です(笑)。
・主題歌がナウい
これも下で詳しく語りますが、現代風でイイですよね。あの有名な♪手裏剣 シュッシュッシュッ♪が受け継がれていて素晴らしいと子供ながらに思っていました(笑)。


このくらいでしょうか。話の内容については全く覚えていませんでした。実写が50話くらいあるのに対して、アニメ版は23話しかなく、かなり短めの作りになっていますが、あらためて全話見てみて「まぁそうだろうな」という感じでした・・(^^;) おそらく、アニメの方がいろいろ自由に表現できたと思うのに、どこか控え目で地味。赤影といえばあの「面白ければOK」というノリの良さと、何でもありなメチャクチャな忍法、自由な世界観が売りなのに、アニメ版にはそういうパワフルさとインパクトに欠ける部分が多々あっ、全体的に中途半端だった印象です。それでも、色々思ったことがありましたので、いつものように語っていきたいと思います。

★良かったとこ

キャラデザがイイ
キャラデザは長浜ロマンロボシリーズでお馴染みの、あの金山明博さん。80年代後半の金山さんはかなりレアなんじゃないかと思います。そんなこともあって、赤影のキャラは敵も美形揃いで洗練されていて素敵でした。あと、女性キャラがみんな可愛い。作画は全体的にみんなキレイで見やすかったです。

主題歌がイイ
OPはカッコいいし、EDは和む。上でも言ってますが、曲調も歌い方も80年代らしく新しい感じなのに♪手裏剣 シュッシュッシュッ♪がちゃんと歌詞に入っているところがとてもイイ。実写ではほとんど手裏剣のイメージがないけど、アニメ版ではたまに使っていたし。あと、この歌が「闘将!拉麺男と似てると思うのは私だけでしょう途中でどっちがどっちかわからなくなってしまいます・・。
EDは、子供の頃はあまり好きではなかったんですが、今聴くと和むし沁みる。この曲を聴くと当時よく食べていたお菓子の味(ジュエルリング・ねるねるねるね・オバQチューイングキャンディ)を思い出します(笑)。大人になってからはあまり食べなくなった甘~いケミカル味・・。ノスタルジックでとてもイイ!!

山吹がイイ
最初は赤影達の敵だったけど、幻妖斎の部下だった父親が騙されて殺された時点で目が覚め、赤影に助けられたのがきっかけで赤影達と度々協力するようになるのですが、その葛藤が良かったのと、見た目も美人で可愛らしくてとても好きなキャラでした。声が土井美加さんだったのもすごく良くて。当時おもちゃ化(聖衣大系みたいなフィギュア)もされていたようで、赤影達の仲間としてメインキャラ化して活躍するのかと思っていたら、中盤であっけなく死んでしまってとても残念でした。しかも、全23話しかない中の中盤なのでほんの10数話程度しか活躍しなかったってことなんですよ・・。とてもイイキャラだったのに、なんてもったいない・・。短い間だったけど協力して戦っていたのに、死んだと知っても反応の薄い赤影達にもなんだかなぁと思いました。その後は山吹が話題に出ることも、回想シーンみたいなものも一切なかったと思います。
その後に代わりとして入ってきたのが「繭姫」という中学生くらいの女の子で、これが「明朗快活・じゃじゃ馬で男勝り」という、少年マンガによくある普通のキャラだったのでイマイチ新鮮さがなくなってしまいました。でも、私は最後の最後まで山吹のことが諦めきれず、後半に出てきた信長の娘「千姫」が山吹の変装した姿なんじゃないかと薄っすら思っていました(笑)。どこかで入れ替わって本物の娘は別の場所でかくまわれているとか・・。山吹と千姫を同じ声優さんがやっていたのもそう思わせる理由の一つでした。でも結局、山吹は本当に死んでいて、千姫は千姫だったんですけど・・。全く別人なら声優さんを変えてほしかったです・・。
あと、山吹に関してもう一つ!そんなに霞丸のことが好きだったっけ?そう思わせたのは最期だけで、途中はあまりそういう印象がなかったのですが・・。

旧作から踏襲されているものも多々ある
♪手裏剣 シュッシュッシュッ♪の歌詞、青影の「だいじょーぶ」、金目像が巨大ロボ、幻妖斎のサングラス このあたりはどれも多少薄味ながらも、実写から引き継がれていていました。ペドロのキャラは違いすぎてビックリ。幻妖斎のサングラスが引き継がれていたのが細かくて、しかも今回はティアドロップ型だったのは笑ってしまいました。あと「赤影参上」の決めゼリフとポーズも実写版と同じですね。参上した時のBGMが暴れん坊将軍に似ているのと、体が東宝の映画のイントロみたいな光に包まれるのはちょっと笑ってしまいました。


★気になったところ★

赤影の仮の姿の設定はいらなかったと思う。
これが一番気になりました。アニメ版のスタッフとしては赤影が仮面をしている理由が欲しかったとのこと。確かに、実写版では普通に素顔を晒して旅をしていたし、むしろ「仮面の意味は?」と思うこともありました。でも、忍者姿の時は仮面をしているから素顔で旅をしている時は正体がわからなくてイイというだけでも理由になりますよね。・・一緒にいる青影・白影の顔は割れているのであまり意味はないけど・・。
あとは、単に頭領の息子である印だったのかもしれない。まぁ、肝心の頭領ご本人も素顔全開だったわけなんですけど・・頭領も仮面を付けていたら「影一族の長は、仮面をつけなければならない という掟がある」ということで理由付けできたのに、惜しい(笑)。
百歩譲って「仮の姿が寺子屋の先生である」というところまではいいとして、問題はなぜキャラ変までしなければいけないのか、というところ寺子屋の先生の時はドジで3枚目。赤影姿の時はクールな2枚目。こんな使い分けをしていたら、どちらが本当の自分かわからなくなっていつか病んでしまいそう!赤影の時も、戦いの時以外は寺子屋の先生のキャラで良かったのでは?そっちの方が親しみやすいし人気も出たんじゃないかと・・。それ以前にはたしてどちらが「赤影」の本当のキャラなんでしょうか??

青影が赤影の正体を最後まで知らなかったところが違和感
これも上の続きなんですが、寺子屋の子供達に正体を明かさないのは子供を戦いに巻き込まないためにもそりゃその方がいいだろうなと思います。でも、一緒に戦う仲間の青影にまで正体を隠す理由がわかりませんでした。最初は秘密にしていても途中でバレてしまう展開にしていたらもっと面白かったのにと思います。青影も、最初の頃は「あのどんくさい先生が?まさかね~」と、ちょっとだけ怪しんでいた時期がありましたが、それだけで、あとは別にどうでもいいと思ったのか、特に執着がなかったのか、正体について追求しようとすることはありませんでした体がバレるだけの話で一話分作っても絶対面白かったのに・・といろいろ残念でした。赤影の正体を知っているのは寺の和尚と寺で一緒に子供達の面倒を見ている一番年上の女性「かえでさん」だけ。白影はどうなんだろうか?集合場所になっている武器屋の主人は?主人はなんとなく知ってそうな気がするなぁ。

赤影が最後まで冷たいイメージだった
実写版の赤影は、青影が甘えてくれば抱きしめてくれる暖かさと叱る時はバシッと叱る父性溢れるキャラ。白影と一緒に「可愛い奴だな」という保護者の目で青影を見守っているところが微笑ましかったんですが、アニメ版ではそういうシーンはほぼ皆無。青影自身の性格も、アニメ版はしっかり者で実写版よりややお兄さんキャラあくまで「3人は仲間」路線を強調するため、あえての保護者感排除だったんだと思いますが、戦いの時以外は別行動(実際は赤影と青影は大抵一緒にいるんだけどなこともあって、3人が会話したりするシーンも少なく、赤影がクールを通り越して冷たく素っ気ない感じに見えてしまいました。だからこそ、予告は青影と赤影の掛け合いだったのかな・・と思ったりしました。それにしても、やっぱりもう少し心温まるやり取りがほしかったところ。
それか、その代わり先生と小太郎としてのやりとりがあってもよかったと思うんですけどね。たまに相談相手になってもらってるとか。「それはきっと〇〇だと思いますよ」「そうかなぁ・・」みたいな感じで。二人のやり取りをずっと気を付けて見ていたけど、先生と青影が会話するシーンすらも皆無だったと思います。まったく、なんてこと(苦笑)!!
版の赤影のレビューで「子供の頃、赤影はもっとクールな感じだと思っていた」ということを語ったんですが、私が覚えていた赤影像はきっとこちらのアニメ版の方だったんだなということが今回じっくり見てみてわかりました。
白影は実写もアニメも気さくで親しみやすく、面白キャラで良かったです(笑)。

 

特に気になったところとしてはこのくらいです。とりあえずもう少し仲間感を出して欲しかったというのが一番の願望です(笑)。
内容そのものは可もなく不可もなくという感じで、こう言っちゃなんだけど平凡な感じだと思いました。敵キャラの雰囲気は北斗の拳とか聖闘士星矢とか、あの時代らしさ満点でとても懐かしく感じました。実写版は4編ありましたが、アニメは2編で前半が金目教編・後半が幻魔城編になっています。私は幻魔教編の方が好きでした。特にラスト2話は面白かったと思います。「そんな訳ないだろ」という感じのメカやミサイル、爆破に次ぐ爆破と、最後の最後で赤影らしさが出ていたような気がします。
霞丸と赤影は宿敵みたいな感じで描かれていたのに、最後は戦いの虚しさに気づいた霞丸VS幻妖斎で、赤影との対決はなくなってしまいました。霞丸が赤影に千姫の救助を託すために千姫の居場所を伝える場面がありますが、その場所に行ってみたら千姫型ロボットがいて赤影ごと爆発。赤影は霞丸に騙されたと思ったままになっていないか心配です(苦笑)。そしてその後、まさかの邪鬼がおいしい所を持っていくとは思いませんでした。何気にほぼ全話通して出演してる、正義の道へ目覚めた宣言をして、いつの間にか第二の居場所(赤影達がいる寺子屋)まで確保していたりして、アイツはなかなかの世渡り上手ですよ。

実写とアニメ、どちらが面白かったかといえば私は圧倒的に実写版派ですが、あのおふざけ具合が無理だという人はアニメの方がいいのかも??爆発的に面白いとは思わなかったけど、「悪くなかったよ」という感じです。



2024年3月17日 記