よろしくメカドック

いつ入手したのか、なぜ興味を持ったのか覚えてませんが、私は随分前からこのマンガを全巻揃えて持っていました。しかもコンパクトな文庫版で。(左が私が所持している物、右はどこかから拝借した画像。懐かしい当時のジャンプコミックスです。)

最近、CSでアニメ版の「よろしくメカドック」の放送が始まって、毎回見ているのですが「あれ?これってこんな話だっけ?こんな回あったっけ?」と思うことが多くて、気になって部屋の奥にしまいっぱなしだった原作本を取り出して読んでみたのですが、私の記憶は間違っていなかったようです。まだアニメ版は序盤しか見てませんが、その序盤からして随分違いました。それから、もっと驚いたのが私は全巻揃えていながら1~2巻くらいまでしか読んでいなかったのです(汗)。どうも原作に対する記憶が薄いというか、エピソードが全く思い出せないなぁと思っていたら、最初から読んでいなかったのですね。相変わらず自分の大ボケぶりに呆れつつも、いい機会だと思って5日かけて全巻読破しました。

連載が開始されたのは1982年。連載されていたのはもちろん「○○先生の作品が読めるのは・・・」でお馴染みの週刊少年ジャンプです。

イイですね~、さすが80年代!!現代では絶対に再現できない素朴さ・尋常じゃないアツさをひしひしと感じましたよ。週刊少年ジャンプのロゴの「ジ」の濁点が星だった頃・・・・・そして、コミックスのあとがきは「○○(キャラの名前)が大好きだという読者の○○さん」からのファンレターが定番だったあの頃の雰囲気をビシバシと感じることができます。

私自身は車に全然興味がなくて、おまけに22歳くらいの時に免許を取ったものの(AT限定だけど)ほとんど車を運転したことがないという超・ペーパードライバー。それなのに、カーレース物のアニメは結構見ていて、「サイバーフォーミュラ」とか「グランプリの鷹」とか好きなんですよ。この手の番組を見ると、必然的に車に対するウンチクがいろいろと語られますが、もちろん全く理解できていません・・・・。車が好きな人にとってはそのあたりもたまらんポイントだと思いますが、興味のない身にとっては「ダルいなぁ・・・」と思ってしまうことも度々・・・。でも、そのあたりもなんとなく「感覚」で味わえばいいんじゃないかという考えなので雰囲気だけ楽しんでいます。


そんな「よろしくメカドック」とは・・

主人公・風見潤は仲間の中村一路(いっっあん)・野呂清(野呂さん)と共に「メカドック」(メカニカル・ドクターの略で車のお医者さん)という店を経営している。そこで車のチューニングを通していろんな人に出会ったり、事件に巻き込まれたり、または自分達でチューニングした車でレースに出場したりする・・・というお話。

簡単に書きましたが、本当にそんな感じです。そこがまた単純でイイですね。


最初の頃は「メカドック」のお客との交流や、暴走族に巻き込まれてパトカーと追いかけっこをしたりというわりとほのぼの(?)な話が続いていましたが、ジャンプ漫画定番の「連載が続くにしたがっていつの間にかバトル物に。その後、戦いの規模が大きくなりすぎて長期戦へ発展」の片鱗がこの作品にも現れていて、中盤はお店そっちのけでレースばかり・・・というより、店で普通に働いてるだけなのに、なぜかレースに出場せざるを得ない状況になってしまうんですよ(笑)。あのお店の「もうけ」って本当にあるんだろうか?店舗代とか払えてるんだろうか??と本気で心配してしまうほどです。それでも連載当初のほのぼのした雰囲気を壊さない作りで話が流れていき、最終的に無難な位置に落ち着くのでとても読みやすいです。


そんな訳で、定番のレビューです。レース編のタイトルは最初からコミックに書かれていたもの、序盤と終盤のタイトルは自分で勝手に付けたものです。


序盤・「メカドック」登場! ここでメカドックのメンバーやレギュラーキャラが紹介されます。

明るく天真爛漫でさわやか野郎な主人公・メカニック担当の風見潤。いつもはのんびりしていて温厚な彼だけど車のことになると途端にアツくなり、車の修理を頼んだだけなのに頼んでもいない部分のチューニングまでしてしまい車をレーサー仕様にして客に怒られる。店はそんな彼のせいで大赤字。それを見て、口うるさくてイマイチ冴えないけれど言ってること・やってることは一番まともな経理担当いっつあんが大爆発。そしてそんな二人を何があっても「まぁええやないか」と中途半端な大阪弁で緩和し、なぜかいつも風見の方に味方してしまう和み系・板金担当の野呂さん・・・というお決まりのパターンが登場します。

レギュラーキャラについては、ウザ系ギャグキャラ暴走族トリオ・松桐坊主、最終的に風見にとって、このマンガにとってのヒロインになった女暴小町(すけぼうこまち)、そのお父さんで警察官の小野さん、同じ警察署で働くオテンバ婦警(古臭い・・)ミニパトの優ちゃん、喫茶店パドックのマスターとその娘しのぶちゃん、解体屋のばあちゃん等など・・・。私はレース編よりもこういう話の方が好きなんですけど、全体的に見るとレース編の率の方がはるかに高いです。


アニメの方はまだ全部見てないのでどうかわかりませんが、原作の中ではいっつあんが一番好きなんですよ。主人公の風見は人当たりの良い性格で誰とでもすぐに仲良くなって、たとえ客の車を無断でレーサー仕様にして高額請求してしまったとしても「またやっちゃった~テヘへ☆」でなぜか許されてしまう。おまけに女の子にもモテモテ。チューニングの技術はもちろんのこと、レーサーとしての腕も確か。そんな感じで何でもこなしてしまうという、わりとパーフェクトなキャラとして描かれていると思います。でも、いっつあんといえば、見えないところで風見のやらかした尻拭い。ストレートな物言いで客とも仲間ともすぐに言い争いに発展。同じ整備士の免許を持っているのに小町ちゃんには「事務員さんだと思ってた」と言われてしまう。風見と喧嘩して、誰の力も借りずに自分の手でチューニングをやってみようとしたけどタイヤ交換に3時間もかかってしまい、客に呆れられる。結局チューニングの方もうまくいかず、居眠りしている間に風見が仕上げてしまった。本人は「俺がやったんだっけ?」とあやふやに。でもこのことは風見と読者だけのひ・み・つ☆・・こんな感じのちょっと冴えない役どころ。でもそんな所に親近感が沸くというか、見ていて感情移入できるキャラだったと思います。

風見の方は見ていて「すごいな~」と憧れを感じるキャラクター、私のようにいっつあんの目線で読んでいた読者の方々もきっと多かったんじゃないかな?と思います。

ヒロインについては、最初は小町よりも優ちゃんの方が目立ってたような気がします。メカドックに登場する方々がやっていることは、捕まるか捕まらないかの瀬戸際(・・・というか、むしろ捕まらないことの方が不思議??)で、結構ヤバイ所まで来ているので、警察の中にも仲間が必要ですよね。小町のお父さんの小野さんや優ちゃんの存在でその悪事をうやむやにする効果があったと思います。・・・とは言え、第1話で「メカドック」は一ヶ月間営業停止の処分を受けてましたけど・・・。小町と優ちゃんはいかにも80年代なオテンバうるさ系ヒロイン。二人とも風見のことが大好きで、取り合うシーンがよくありました。あと、「パドック」のしのぶちゃんも最初はやっぱり風見が好きで、その後途中からいっつあんに興味がありそうな、なさそうな感じな雰囲気になって、結局途中からその存在自体フェードアウトしてしまいました。

それから、松桐坊主!あれはとてもウザい(笑)!例えるならアニメ版「キン肉マン」のキン骨マン・五部刈り一味並のウザさ・・・。とはいえ、あの3人組は車で暴走すること以外に悪事を働くことはないし、なんだかんだ言っても風見や「メカドック」のメンバーが困っていると協力を惜しまないというとてもイイ奴らなのです。レース編に突入しようと何があろうとそのキャラを保ちつつ最終回まで登場し続けたのが素晴らしい。それにしても、松と桐はわかるけど、どう見てもちびっ子キャラの坊主って・・・。でも車の免許を持ってるってことはとっくに18歳は超えてるんだろうな。もし「よろしくメカドック」が実写版になったらあの役は絶対白木みのるさんだな、と思う今日この頃です。

それにしても、メカドックのキャラクターの年齢っていくつくらいなんでしょうね?見た目はみんな中学~高校生くらいにしか見えないけど、車の免許を持っていて、さらに風見達「メカドック」の面々は整備士の免許まで持ってるくらいだから23~25歳くらいでしょうか??若く見積もって連載開始当時の82年(昭和57年)に23歳としたら、みんな昭和30年代前半生まれということに・・・!!なんだか驚きです。

 

 

キャノンボール編 ついにレース編突入。そして風見にとって最大のライバル・那智渡とチューニングの神様で、みんなの偉大なるアニキ・ナベさんこと渡辺俊光が登場します。

最初に書いた通り、私は車のことは全く興味がないしわかりません。なのでこの「よろしくメカドック」に書かれていることが、どこまでが本当のことで、どこまで「マンガの嘘」なのか、それすらも区別がつかないことが多々あります。それで、一番わからないのがこの「キャノンボール」です。

「キャノンボール」とは、「鉄砲玉」という意味で、長距離を速度無制限で走り、だれが一番早くゴールへ到着するか競うレースのこと。大昔に開催されたアメリカ横断レースが元になっているそうなんですが、調べると「交通規則を無視して公道最速記録に挑む非合法レース」とのこと。

私は、駅伝やマラソン大会のように交通規制をした上で開催されるものかと思ったら、この「よろしくメカドック」では一般の公道で、普通に車が走っている中でレースの参加者だけが勝手に暴走してゴールを競う物になっていました。いやいや、それは実際のところ絶対無理だろう。参加者同士が衝突しようがクラッシュしようが何しようが勝手だけど、一般の人にとってはこんな物に巻き込まれたら大迷惑。そうなる以前に、スピード違反・危険運転で即捕まるだろう・・・とツッコミ所満載なんですが、ここまでなら「マンガだから・・」の一言で解決できます。でも、調べるとアメリカでは実際に近年でもこういうレースが開催されているらしいのです。日本じゃ絶対無理だろうけど、アメリカならアリなのか?確かにアメリカなら何でもありのような気がする!!と、このあたりが私の中で「夢と現実」が混同しています^_^; 調べようとしても「キャノンボール」で検索すると81年に公開された映画のネタばっかり出てくるし・・(笑)。

そんなキャノンボール編で一番好きなのは、検問を突破してしまう所!その後警察の特別高速隊に捕まりそうになってしまうのですが、その高速隊の中の一人が那智の双子の弟だったりして、おかげで何とかレースを最後まで続行することができたのです(凄すぎ)。その那智弟、最初は「兄貴なんかに負けてたまるか!」と張り合って、風見・那智・ナベさんの乗っている車3体(というか、主に兄の那智を)を取り締まろうと必死に追いかけていたのですが、途中で「車が好きでレースが好きでたまらない人たちだけが感じられると思われるアツい魂」に触れ、「この3体を通してやってくれないか?」と警察官にも関わらず、検問を突破させる手伝いをしてしまうのです。凄まじいノリの良さ!那智弟君、ナイスです。

それにしても、那智兄弟の過去に一体何があったんでしょうね?そんな確執(どちらかと言えば弟が一方的に、という感じですが・・)があったにも関わらずレース中にあっさり和解してるし、そんなに兄貴と張り合ってるのに顔が同じなのは双子だから仕方がないとして、何も髪型まで同じにしなくても・・・。そんな絶大なインパクトと大物ぶりを披露した那智弟だけど、これが最初で最後の活躍になってしまいました。今後も度々登場するんじゃないかと思ってたんですが、意外でした。警察官という設定が裏目に出てしまったのかもしれません。

レース中に風見の車の隣に那智兄弟の車が並んだ時、「那智さんが二人いるーー!」と衝撃を受けていたのが笑えました。

あと、検問に遭遇して「検問だ!!」と真面目に衝撃を受ける3人も何だか笑えます。あの渋いナベさんまで本気で怯える検問・・・。まぁ捕まるのは誰だってイヤですよね。

ちなみに、このレースの結果は


1位 ワタナベ スーパーZ (ナベさん)

2位 メカドック XX (風見)

3位 チャンプ RX-7 (那智)


でした。風見のXXはボンネットの中から炎上中だし、特別高速隊が駆けつけるという非常時にも関わらずゴールでは「さぁ優勝パレードだ」と祝賀モード。なんて大胆でおおらかな人々・・・。しかし、その後の話でこのレースの罰として、「メカドック」はまた一ヶ月営業停止の処分をくらっていたことが判明しました(笑)。ということは、一緒に競いあった那智の「チャンプ」やナベさんの「ワタナベ」も営業停止になったんだろうな。ちなみにこの3体以外の車は全て検問に引っかかってしまったということが語られるだけでジ・エンド。メインキャラ以外のその後はどうでもいい・・・そんなこだわりのなさも男らしくて素敵ですね。


 

ゼロヨンGP編 「メカドック」謹慎中の期間に登場した女性向けカーショップ・「美酒蘭」とのごたごたをはさんで再びレース編突入です。

ちなみに「美酒蘭」は「メカドック」と対照的なオシャレ系ショップ。「オート○ックス」とか「○エロー○ット」の女性専用版という感じなんでしょうか??ひょんなことからオーナーのチャコと張り合ったメカドックは女性仕様車にドレスアップさせる対決をすることになります。

「美酒蘭」の車は「女の子が運転してると思って絡んできた男性の車」(この発想がまた、時代を感じます~~)を撃退する装置を付けたりしていてかなり攻撃的だったんですが、いつも穏やかな風見が「それが女性仕様車なんて、ちょっと違うと思う」とハッキリ言い放つところがキマっていてカッコよかったですね。そんな風見に惚れるのかと思ったら、最後にチャコが選んだのはなぜか関係ないいっつあん・・・(笑)。でも、とりあえずモテてよかったですね。ちなみに最終的に風見が考えた女性仕様車とは「安全で操作しやすい車」という基本的な物でした。私は小町が考えたバックが楽(タイヤはそのまま、車体が180度回転)な車が実現されればいいと思います(笑)。

それにしても、女性向けカーショップってどんなモノが売られてるんでしょうね?ブランド物のタイヤとかシートがあるようですが、その他の細かい雑貨としては、可愛い入れ物に入った芳香剤やフロンドガラスにぶら下げるマスコット、可愛い付け替え用のハンドルとかギアとか「子供が乗っています」のプレートとか・・??そのくらいしか思いつきません(苦笑)。あと、ヤンキー姉ちゃん定番のハイビスカスの花飾りとか羽とかボア製の敷物(?)なんかもあるのかも?でも、どれも別に欲しくないなぁ・・・。シートとかタイヤだって、壊れてなければ最初から付いてるやつでいいじゃん・・と思う。あえて必要だとすれば芳香剤くらいかな。


そしてお待ちかねのレース編へ突入。今回、表向きは野呂さんの病気のお母さんの手術代を稼ぐため、賞金に釣られての出場です。ちなみに優勝賞金は一千万円。手術代が500万円なので「半分になるなぁ・・」と残念ぶりを隠せないいっつあんが素敵すぎ。それから、今回は特設のレース場で開催される大会なので堂々と走れます。

「メカドック」はCR-Xをチューニングして出場。しかも登場早々いきなり盗まれて、その盗んだチームの奴らが堂々とその車でレースに出場したり、野呂さんがレインタイヤを持ってくるのをうっかり忘れて(・・・元はと言えば野呂さんのお母さんのための賞金稼ぎなのに・・・うっかりしすぎ!)、普通のタイヤを彫ってレインタイヤにしたりとメカドックはアクシデント続きです。それにしても、「法則さえわかれば意外に簡単」という感じで即席レインタイヤを製作してしまう風見って・・すごすぎですね。どんな凝ったチューニングよりも一番衝撃的なシーンでした(笑)。

そしてこのレースでも那智さん・ナベさんが出場します。それから、ナベさんの先輩でおじいちゃんレーサー、「紫電改」の露崎さん登場!とても温厚な性格で風見達を「若いとはいいもんじゃのう、渡辺君。」と見守る優しいおじいちゃん。思わせぶりなことを言ってみんなを驚かせたり、風見達が困っていると隙あらば手助けをしようと見周りをしているけど、結局みんな自分で解決したがるのでなかなか手助けさせてもらえないのが残念(多分)なところ。

那智の「優勝宣言」にカッとなったいっつあんが「もし優勝できなかったら「メカドック」の看板を下ろして「チャンプ」の使い走りになってやる」と宣言。逆に那智が優勝できなければ「メカドックに加入する」という約束を交わしてしまいました。おまけに、このレースを最後にナベさんは引退すると言ってるし・・。でもこの宣言のおかげでその後のストーリーに緊張感があって面白くなっていると思います。

その後登場した「夢限」の女チューナー(実はこの大会の主催者だった!)との優勝争いの結果、「メカドック」のCR-Xが優勝!ということは・・・・。

風見に敗北した那智は怒って早々に帰宅。ナベさんは約束どおり円満引退(?)してしまいましたが、その直後の「夢限」の登場が派手だったせいでなんだか押され気味になってしまったような気がします。

それにしてもみんな途中でアツくなりすぎて当初の目的を忘れてますね・・。野呂さん自身もきっと忘れてしまっていたに違いない・・・というより一日中タイヤを忘れたミスのことで頭がいっぱいだっただろうな~。そんなワケで結局、手術&賞金はどうなったのか不明のまま終わってしまいました。



ストリートファイト編 前回のレースですっかりその筋で有名になってしまった「メカドック」(というより風見潤)。その腕を見込まれて「夢限」からもスカウトがやってきました。行く行くは憧れていたF1カーの製作に携われるということに一瞬心が揺らいだものの、仲間と一緒に働きたいと考える風見はその誘いを断ってしまいます。その後の「夢限」のスカウトの無茶っぷりがイイですね。走行中にいきなりトレーラーの戸を開けてそこに入れようとする作戦が大好きです。「あの戸が開いたらどうする?」と冗談で考えることはあっても普通本気でそれをやろうとは思わないですよ。そして「行かないで」と素直に言えず風見に無理な注文を大量に押し付けるいっつあんがいじらしい・・。そんな二人の思いを密かに察する野呂さんは相変わらず鋭い。レインタイヤのことなんてもう気にすることないと思う。



「更に大きな男になって戻ってくる」とナベさんが言った通り、那智は思ったより早く戻ってきたのです。それも「負けたらメカドック入りする」という約束を果たすために。

マンガの世界では勝負の時にこういう捨てゼリフを吐くことって結構あると思いますが、本当に負けた相手チームに加入する展開になるなんてあまりないんじゃないでしょうか??しばらくの間、那智は「メカドック」で働きつつ風見達と一緒に行動することになるんですが、これがなかなか燃えて面白いんですよ!私はこの作品の中ではこのあたりの話が一番好きかもしれません(笑)。穏やかで礼儀正しい風見と攻撃的・やや捻くれ者の那智はいいコンビで、元ライバルながら喧嘩や言い争いになるシーンは全くありませんでした。実はアツくなるツボが同じで、逆にお互い認め合ってしまうくらい仲がいいところが微笑ましい。「メカドック」の名を汚そうとした暴走族との対決も、二人がコンビを組んでやっつける話なんですが、燃えて面白かったです。敵対していたメンバーが仲間になって一緒に同じ敵を倒す展開って燃えますよね??

風見が超高速で走っている車から車へ飛び移るシーンがムチャクチャでイイですね。こんな無謀なこと、実世界ではジャッキーチェンくらいしかしませんよ(笑)。今回はまた公道での暴走対決になってしまったので、ミニパトの優ちゃん登場。風見のいる街はきっと日本で一番車とその周辺機器(・・と言うのだろうか??)の売り上げがすごくて、交通事故と交通取締り件数が多いんだろうな。

最初は二枚目で登場した那智だけど、メカドックにいる時はみんなにのせられて楽しそうなところが良かったです。いっつあんとは毎回言い争い・・というかいっつあんが一方的に那智のマイペースな行動にイライラしてキレまくるのが面白くて好きです。やっぱりいっつあんはイイですね。

 

 

サーキットGP編 いろいろあって風見達はまたレースへ出場することに。またもや「夢限」のオーナー・兵藤姉さん主催で今度は「東日本サーキットグランプリ」!それにしてもこんなに頻繁にレースを開催するなんて、あのお姉さんもかなりのやり手ですね。

風見や那智が出場するのはもちろんのこと、今度はなんとあのいっつあんまでレースに出場することに!しかもその理由が、自分を気にかけてくれている「美酒蘭」のチャコが「私も出たいわ~。那智君の隣でもいいわよ」と言い出したのでそれを阻止しようとしただけ。前回の「チャンプの使い走り宣言」と言い、いっつあんはやってくれますね。

会場に行ったら、なぜか前回のレースで引退したはずのナベさんが「夢限」のレーサーとして出場しようとしていました。不思議がるみんな。そして「引退して夢限のレーサーとして出場するんですか?」といつものように直球で質問する風見・・・。ナベさんは何も答えず意味深な態度を取って去っていくのでした。そこへ、最年少レーサー・18歳の五十嵐君登場!見た目も雰囲気もなんとなく風見とカブってるような気がしますが、彼はなんと若い頃のナベさんのライバルだった人の息子。ナベさんはその息子の作った車で、自分の後継者を探すためにわざわざレースに出場していたのでした。なんだかいつの間にかスゴイ話になってますね。

今回のレースで好きだったのが、わざわざ風見が道路に飛び出したイタチを助けるためにレース中に車を降りたところ!子犬を助けるために新幹線を止めて超人オリンピックの予選失格になってしまったテリーマンを思い出しますが、さすがに風見さんは器用で運にも恵まれているため、こんなロスタイムもものともしません。呆れつつもイタチ救助の手伝いをしてしまう那智もイイですね。そして、それを遅れて登場するなり「何やってんだ!このすっとこどっこい!」と叱り飛ばすいっつあん・・。相変わらず良すぎです。

あと、いっつあんと言えば初のレース参加で思わず恐怖に怯えるシーンがあるのですが、それを那智が発破かけつつ誘導&アドバイスするシーンが好きです。那智の言葉によればいっつあんもなかなかの腕の持ち主だとか。

そして、地味ですが野呂さんがまたやらかしてくれました。チューニング中にタイヤのホイールを止めるネジのボルトをへし折ってしまった野呂さん(劣化のため折れたんですが)。今度は「こうなることを想定していなかったから」とタイヤの「ハブ」の予備を持ってきていなかったのです。野呂さんは「こんなこともあろうかと・・」と何でも持ち歩くタイプではなくて、「これはいらないだろう」とわりと軽装備で望むタイプなんですね。今度ばかりは風見も動揺を隠せません。それでも半泣きで平謝りの野呂さんに「ごめん!ついカッとしちゃって・・」と即座に謝るところが相変わらず人間が出来てます。レインタイヤを手作りした風見さんもそこまで手作りすることは出来ないらしく、呆然。その時、いつの間にかその様子を嗅ぎ付けていた「紫電改」の露崎さんが手助けを申し出ます。さすがに「俺達で作りますからいいです」とは言わず、素直にその好意に甘えることになりました。

そんな時、「夢限」の兵藤姉さんの車がクラッシュして炎上!「これは絶対死んでるだろう」というくらいの爆発っぷりでしたが、姉さんはほとんど無傷で脱出していました。

そんなすごい状況なのに「兵藤さん、無事だったんですね。」と相変わらずほのぼの口調の風見。しかし、その時兵藤姉さんから衝撃の一言が。「ナベさんの目は病におかされていて失明してしまうのよ・・!」と。このレースは引退どころかナベさんにとって人生最後のレースだったのです。「そこまでして俺達に挑戦してくれるなんて・・・。必ず追いついてみせます」と感涙の風見&五十嵐君でした。それにしても兵藤姉さんも意外とイイ人なんだなぁ。

そのナベさんといえば、徐々に視力が衰えてきて、ゴール目前のところでほとんど見えない状態に。みんなもそのただならぬ状態に気づきハラハラですが、そこでナベさんが取った最後の手段とは・・・目を閉じて走る「盲目走行」!!

「見えないなら最初から見なければいい」なんて、いくらなんでも無茶ぶりに程がありますが、「心の目」で見るとかなんとかでいつもの走りが回復していたのです。いろんな意味で神の領域のナベさん・・・。

そんなこんなで、ついにゴール争いへ。今回のレースは


1位 グレーサーZ 風見

2位 RX-7 那智

3位 ボブキャット 五十嵐

4位 ワタナベSS ナベさん

そして、いっつあんのブルドックSPが7位という結果でした。


風見達がナベさんから「これで私も安心して引退できる」と労われている時に、2位の那智は「メカドックには戻らない」という風見に宛てた手紙を残し、またいつの間にかどこかへ失踪してしまっていました。表彰台には本人の代わりに彼のヘルメットだけが置かれていました。



 

終盤・水戸コンツェルン編とこれからもよろしくメカドック 大きなイベントが終了し、メカドックもいよいよ終盤に。松桐坊主と小町&優のドタバタ話で息抜きした後、最後はマイレッジマラソン大会と水戸NEO発表記念レースです。

「メカドック」がチューンした車が次々と事故に遭い、店の信用がガタ落ちに。おまけにグリコ犯のような文面の「立ち退き」脅迫状(ナント、立ち退き料付き!)まで送りつけられ、店は危機にあってしまいます。風見達は自分達で犯人を探そうとするんですが、これがまた楽しいんですよ。追い詰めて犯人の会社に侵入したら、いろんな仕掛けがあるところがマンガらしくて素敵です。結局、営業妨害したのは、この会社(水戸コンツェルン)が車の新工場を作るため「メカドック」の土地が必要だったからなんですが、それにしても強引すぎて笑えます。おまけに社長のじいさんの名前が「水戸三国」って・・・。怒ったいっつあんのおかげで、また「メカドック」は店の存続をかけて今回はマイレッジマラソン大会(燃費レース)に参加するハメになってしまいました。

レース会場に入ったら予想通りいつものメンツ。サーキットGPの時にいた人はナベさんを除き、みんないました。五十嵐君も兵藤姉さんも無駄にアツい東條さんも。そして露崎さんや那智さんまで来てるぞ。失踪した那智は今回もやっぱりすぐに戻ってきた。露崎さんはまた隙あらば誰かの手伝いをする気なんだろうか。それにしてもみんなレースなら何だって参加するんだなぁ。

今回の大会は一般車ではなく車自体が手作りだし、早さだけを競うものではないので私のような無知な者にはかなりわかりづらい(汗)!!○㎞/リットルとか、理解出来なさすぎて未だに読み方すらわからない・・。算数でも分速とか時速とかの言葉が出てきたあたりからわからなくなってきたからなぁ・・・。

そんなことはどうでもいいとして、このレースは長く描きようがないのか、たった1話分で終わってしまうのですが、風見達はたったの0.1CCの差で水戸コンツェルンに負けてしまいます。いっつぁんはドライバー(風見と水戸じいちゃん)の体重差を持ち出して「自分達の勝ちだ」と負けを認めようとはしませんが、「負けは負けだ」と潔く認める風見&野呂さん・・・。そこへタイミングよく那智さんが水戸コンツェルンからのスカウトを断りにやってきます。結局、那智が水戸じいさんの代わりに次回のレースに出場し、風見と勝負。もし風見が勝てば今回のレースの結果はなかったことに。そして、風見と那智の負けた方が水戸コンツェルンに入社させられてしまうという展開になってしまいました。でも、これって客観的に見ればどっちに転んでも別にOKですよね。むしろ、負けた方がオイシイ話だったりして・・・。


そして最後のレース開始です。やっぱりメンツはいつもと同じ。今回は最後とあって、ナベさんも来ています。しかも五十嵐君曰く、「今日手術が終わって退院した」とのこと。「失明する!」とあんなにみんな深刻だったのに、「アレ?」という感じがしないでもないですが、兵藤姉さんの早とちり、または噂が一人歩きしてたんでしょうか・・。ナベさんの病気は「白内障」らしいですが、チューニングは無理だけど実生活にはそこまで不自由しないという程度のようです。とりあえず見えるようになってよかったですね。出場できなくなってしまったナベさんの代わりに五十嵐君が「ワタナベ」の名で参加することに。五十嵐君は「自分がナベさんの後継者だ」とやる気満々です。

今回のレースは単純にコースを10周するだけというもの。またこの10周が長くて、きっと1週間(1話)につき1周分しか進まないんだろうな・・・と思っていたら、わりと手早く進んでいきました。

風見は相変わらずマイペースで絶好調!おまけに見た目は改造してないように見えるけど、細部をいろいろ工夫・改造していたようで、露崎さんや主催者の水戸のじいさんまで「一体どうなってるんだ!?」と大興奮。その衝撃は、あの冷静で病み上がりのナベさんをも興奮させ、汗だくで息を切らしつつ「諸元表を見せてください!ファンとして見てみたいんです」と言わしめてしまったほどでした。

いろいろあって、最後のレースは風見と那智が同時にゴールイン。二人とも1位という結果でした。風見が那智に握手を求めますが、「同着の1位は意味がない」と応じず、修行(?)のため、アメリカへ渡ると告げて去っていくのでした。


そして、とうとう本当に最後。

なんと、風見がフェラーリの研究生として招待されることになったのです(スゲエ!!!!)。F1カーを作るのも夢じゃないとみんな風見を祝福します。でも、長い間日本には戻って来れないということを知った小町は一人浮かない顔。最初はアメリカ行きに賛成していたいっつあんも小町のことに気づくと急に態度を変えて「アメリカに行ってもらっちゃこまる」と反対し始めます。「正直な話、風見が抜きじゃ一ヶ月ももたず倒産だ」と言っていたけど、私もそうなると思います^_^; 

それでも風見を止めることができない小町は「自分の夢を見失わないように」という言葉だけを伝えるのでした。

そして、旅立ちの当日、みんなが見送りに来ているのに風見はいつもの「メカドック」のつなぎを着ていました。風見の本当の夢は「メカドック」で日本製のF1カーを作ることだったのです。これからも「よろしくメカドック」と記念写真を撮るところで終わり。


その後、連載開始前に読みきりで描かれていた番外編が2本掲載されています。風見達のキャラはほとんど変わらず、連載初期の頃のような雰囲気のお話になっています。個人的に、この読み切りや連載開始当初の絵柄の方が落ち着いてからのお馴染みの絵よりも好きでした。顔のバランスとか、初期の方がなんとなく好みなんですよ。



いや~~、どうなることかと思いましたが、何とかレビューすることができました。それにしてもカーレース物って普通のヒーロー物と違ってなんて語りにくいんでしょう・・・。慣れてないせいかもしれませんけど・・・。おまけに、メインの車についてほとんど何も語ってないところが我ながら素晴らしい・・・。

最終的に風見はアメリカ行きを断って仲間と一緒にいる道を選んでしまいましたけど、個人的には大変もったいない・・。せっかくのチャンスなんだし、一度行ってみたら?と思います。チューニングだけじゃなく、いろいろ才能ありそうだしもしかしたらハリウッドでも通用するかも(笑)。もし行ってしまってたら最終回としては寂しい内容になってしまいそうですが、もう少し続けて「アメリカ編」とかあっても面白かったかも??それでもやっぱり最終的には元の鞘に戻ってしまうんでしょうけどね。

那智は一体アメリカでどうなったんでしょうね。風見はアメリカに行ってもすぐに馴染んで仲間が出来て「サムライ」とか「大和魂」とか言われて尊敬されそうだけど、那智はグレるか人間不信に陥って帰国しそう・・・。それか、何度失踪しても案外すぐに戻ってくるのが定番の彼なので、アメリカに行ったとしても日本でレースが開催されると知ったらすぐに戻ってくるのかもしれませんね(笑)。

それにしても、那智が一度も風見に勝てたことがないのがなんとなく残念でした。風見さん、本当にパーフェクトすぎですよ~。せめて一番最初のキャノンボール編は2位と3位逆だったらよかったのに・・・。最初からこんな感じだったので、風見には挫折する展開がなかったのですが、一度くらいはやけになるシーンなんかも見てみたかったです。おまけに自分より能力が上でも「悔しい」というより「わぁ、すごいなぁ~!」と素直に感動するタイプなので、深刻になること自体ほとんどありませんでした。そこがまた、ほのぼのとした雰囲気をアップさせています。



キャラクターが親しみやすいのと、何度も言ってしまいますがカーレース物のわりには全体的にとてもほのぼのしています。なので、私のような読者でもとても読みやすいと思います。私はキャラクターの動向が楽しみで読んでましたが、車そのものが大好きな方にとってはそれ以外の面でもっと楽しめそうですね。

現実世界のイヤなことを忘れて、ひたすらマンガの世界に没頭したい。80年代に帰りたい・・・という方に超・おススメです。自分の大好きな仲間達と一緒に大好きな仕事に没頭する・・・なんて羨ましいんだ「メカドック」・・・。本当にこんな風に毎日を過ごせたら楽しいでしょうね。



★よろしくメカドック2(おまけ)へ続く★



2009年12月2日 記