ビデオ戦士レザリオン 全話レビュー 45話

内容
ジャーク大帝暗殺に成功したプロミネンス総統は自らが大帝の座に付こうと企んでいたが、ケプラーの裏切りによりギャリオに全てを知られてしまった。総統は怒ったギャリオによって暗殺されてしまう。 地球連邦軍では、「大帝が暗殺された」というエレファンの予測を元に、弔い合戦になる前に攻撃を仕掛けようと出撃することになった。敬は、パパを助け出すことと必ず生きて戻ってくることをオリビアに約束し、ついに最終決戦に向かうのだった。


ついにやって来ました、最終回!!ここまで辿り着くまで本当に長かった~~~(T_T)
番組自体は悲しくなるくらいマイナーなレザリオンなんですが、この最終回は結構有名だったりするらしいです。と言っても、ロボットアニメファンとか70~80年代のアニメのファンの人達の中で、ということだと思いますけど・・・。このレビューを全話見て下さった方には言うまでもないことだと思いますが、この回はとても豪華な作画スタッフの方々によって製作されているんですよね。放送当時、他の回は見てないけどこの回だけは見た、評判を聞いて後で人に見せてもらった、未だに当時のこの回の映像を保存しているとか、そんな思い出がある方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?

他の回との違いと言えば、いろんな人が描いてるので場面ごとに絵が違います。いつもより絵がキラキラ・ギラギラしてます。製作されたのは84~85年頃ですが、もっと新しい感じがします。・・・でも、私としてはいつもの絵の方が好きなんですけどね・・・^_^; 
それから、もう一つ。これを忘れてはいけません。それはギャリオがいきなり美形になっていること!普段のギャリオも別に美形じゃなかった訳じゃないんですけど、常に散髪後みたいなサッパリしすぎのヘアスタイルといい、可もなく不可もなくという中途半端なデザインだったんですよね~。でもこの回では主人公のライバルキャラに相応しく、美形になってます。ギャリオをずっとこのキャラで通せばもう少し人気が出たのかもしれないなぁ~と思うこともありますが、どっちにしろ年齢が違いすぎて敬のライバルとしてはつり合わなかっただろうなと思います。
・・・と言う訳で、最後のレビュー開始です!

レザリオンとの戦いの途中で、ジャーク大帝の異変を察知してギャリオが月基地へ戻った時、他のジャーク星人達も同時に戻って来たことについてケプラーとプロミネンス総統は怒りをあらわにしていました。しかし、ギャリオは「大帝が亡くなったのなら戦いよりも葬儀を執り行うべきだ」と譲りません。そして、カリスト・イオ・ガニメデがいなくなっていることを不審に思い始めます。ケプラーとプロミネンス総統は「カリスト達はライフモスを探しに地球へ行っている」と言ってごまかしていましたが、そのごまかしが簡単に通用するはずがありません。とりあえず、ギャリオの希望通り、地球侵略を後回しにして大帝の葬儀が行われることになりましたが、ギャリオの不信感は拭えませんでした。そして、ギャリオが司令室に入った時、例のゴッドハイドの猫が現れたのです。暴れまくる猫を捕まえようと大騒ぎの兵士達・・・。ただの猫なんだからそんなに慌てて捕まえようとしなくても、ほっとけばいいのに・・と思うんですけど、何かジャーク達のカンに触るんでしょうねぇ。

その時、ギャリオは猫が付けた足跡が光っていることに気づきます。近づいてその跡に触れてみると、それは光る苔でした。足跡は点々と奥の方から続いていて、辿っていくとそこは・・・前回の話でケプラーとプロミネンス総統が偽物の毒入りライフモスを隠していた部屋でした。そして、そこには当然のようにあの時処分されたカリスト・イオ・ガニメデ、そしてその他の兵士達の遺体がそのまま放置されていたのです・・・。恐ろしすぎ!!ギャリオは、3人が殺されていたという事実にショックを受けていましたが、それよりもあんなに大量の遺体を目の当たりにした日にはトラウマで二度と普通の生活なんて出来なくなりますよ。そこへケプラーが現れて、この大帝暗殺作戦はプロミネンス総統が一人で企てたことだとギャリオに説明していました。なんて奴だ!最後の裏切り者はケプラーですね。

その頃、地球連邦軍ではジャークの方が優勢だったにも関わらず、ギャリオとジャーク軍が戦いの途中で急に撤退して行ったことについてみんなで話し合っていました。「今でも夢を見てるみたいだよ。あいつ、急に慌てて引き上げて行っちゃったもんなぁ~」とのん気に語る敬が可愛い。司令室の椅子にちょこんと腰かけて、君は本当に最後まで和ませ系だよ。ギャリオがあの時引き上げて行かなければ案外危なかったのに。「地球の平和とオリビアのパパ救助」という重い荷物を背負っているのに。そして相手のギャリオはトラウマシーンを見せ付けられた上、衝撃の事実を知ってしまったというのに。

すると、急に理知的モードに入ったエレファンが「ジャーク大帝が死んだんだ」と宣言し始めます。エレファンには何だかよくわからないけど不思議な能力があるのですが、今まではいまいちその能力を発揮できていませんでした。しかし、今回は最終回だけあってタイミング良くその能力が開花したようです。カッコイイよ、エレファン!!

今、月基地へ突入すれば人質になっている多くの月系・火星系地球人が犠牲になってしまうかもしれない・・・と出撃命令が出せない将軍でしたが、「もしこのチャンスを逃せばジャーク達は大帝の弔い合戦として、もっとすごい勢いで攻めてくる。そうすれば地球は侵略されてしまうかもしれない」というエレファンの言葉に圧され、ついに地球対ジャークの決戦が開始されることになったのです!!
何でジャーク大帝が死んでしまったことまでエレファンに予測できてしまったのか謎ですが、ついにエレファンの晴れ舞台が訪れたのです。前もどこかで語ったけど、「リングにかけろ」で剣崎順が言っていた「誰でも一生に一度、出番の時が来る」っていうのは本当に本当だったんですね。何はともあれめでたいです。

出撃前、敬はオリビアと二人きりになり「必ずパパを助けて来るから楽しみにしていてくれ」と伝えます。そして「必ず帰ってきてね」と言うオリビアに「地獄の底からでも帰ってくるさ」と力強く約束するのでした。カッコイイですね~。普段の子供っぽさとのギャップがたまらない。思えばこのギャップこそ最初から最後まで貫いて描かれた敬とオリビアの魅力かもしれません。♪愛する~ひとには~わかってほしいけど~♪という宮兄の歌声をBGMに敬は最後のテイクオフ!です。

その頃、月基地ではプロミネンス総統がギャリオ達に「地球人を攻撃しろ」と命令していました。しかし、ジャーク大帝暗殺の企みを知ってしまったギャリオは「裏切り者!」とジャーク大帝を打ち首にしたのです!!これが、血しぶきと共にご丁寧に首から下の切り取られた所の断面図がばっちり描かれていて、何気にグロいシーンになっています。今の子供向けアニメなら描かないですよね・・・きっと・・。カリストやイオ達の遺体にしてもそうですけど、なかなか大胆に残酷な描写がされています。
ゴッドハイドの猫はこの出来事の一部始終を意味深な様子で見つめていました。
ギャリオは「今までジャーク大帝に命を捧げて生きてきたが、これから何を支えに生きて行けばいいんだ・・・」と悩んでいましたが、レザリオンが出撃して来たのを見ると「所詮は戦いの中でしか生きられぬ男か・・」とレザリオンめがけて出撃してきました。

月基地で牢屋に入れられていたインスパイア達は未だにジャークに操られていました。しかし、共に捕らえられていた月系住民・火星系住民達はレザリオンが助けに来たと知ると暴動を起こし、ついに牢屋を破って飛び出して来てしまいました。インスパイアとパパの同僚2人はその暴動を止めに行ったのですが、「レザ~リオン、レザ~リオン」と叫びつつ脱出する住民達に踏んづけられて(!)あっけない最後を遂げてしまったのです(汗)。ここまで引き摺っておきながら、最後はこんな死に方って・・・。インスパイアは反乱軍編でのことがあるので最終的にはどこかでこうするしかないんでしょうけど、他の二人まで一緒に死なせることはなかったんじゃないかなぁと思います。だって、あの二人はパパと同じ被害者だったのに・・・。運が悪いとしかいいようがありませんね。その頃、敬にとって最後の宿題・オリビアのパパはと言うと、牢屋の隅っこで意味有りげな表情で体育座りをしていましたが、そんな風に見えるだけでやっぱりいつもの通り別に何も考えていなかったのです。

ついに、敬とギャリオの一騎打ちが始まろうとしていました。心配するサハラにチャールズは「敬はもう立派な戦士だ。あいつにまかせろ」と太鼓判を押していました。13歳の少年に「立派な戦士だ」と全てを任せてしまうのもすごすぎですが、実際そうだから仕方がない。それにしても今日のチャールズは兄貴目線で偉そうですね。敬の立派な戦士ぶりは今に始まったことではなくて、どちらかと言えばチャールズが敬(レザリオン)に助けてもらうパターンが多かったのに・・・。きっと38話で駄々をこねられた時に自分がカッコよく言い聞かせたエピソードを根に持ってたんですね。

そんなことをしている間にも、レザリオンとギャリオサバンの戦いが始まっていました。「なぜそうまでして戦うんだ?」という敬にギャリオは「ジャーク大帝が死んで心の支えを失った今、レザリオンを倒すことが心の支えだ。大帝は権力に目がくらんだ奴らに殺された。最低だ!地球を征服する資格はない。俺はこれからジャーク艦隊に帰るが、その前にお前を倒す!」と今までの事情を全て語ってくれました。

その頃、地球連邦軍によって月系住民が救助されたという連絡が入りました。ついにオリビアのパパが救助されたのです。喜ぶオリビア。パパがどのように助けられたかと言うと、地球連邦軍の名もない兵士の人が牢の中で体育座りをしているパパを発見して「大丈夫か?助けに来たぞ」と普通に救助していたのです。まったくこれもなんだかなぁ~。救助されたこと自体はよかったけど、この救出劇に敬は全く関係なし。できればオリビア救助の時とまではいかなくても、パパも敬に救助してもらいたかったんですけどね・・・。これも、インスパイア達の死と同じく「ここまで引き摺ってこの展開・・」という感じでした。

レザリオンはギャリオサバンに捉えられとどめを刺されそうになっていましたが、ギャリオの目の前をゴッドハイドの猫が通り抜けたのです。その隙に危機を脱したレザリオン。そして、チャールズ・サハラ・エレファンはジャーク艦隊の最後の司令室の扉を打ち破ろうとしていました。この扉はエレファンの星の兵士が誰も打ち破ることが出来なかったという扉だそうです。それでも「やるっきゃないだろ!」と3人はGロボの体中から撃てるだけ撃ちまくり、ついに扉を打破することが出来たのです。そして、最後に残っていたケプラー共々ジャーク艦隊を滅亡させることに成功しました。

レザリオンはまたギャリオサバンにとどめを刺されそうになりましたが、再び猫が飛び出してきて、その隙についにレーザーソードでギャリオサバンのコクピットを串刺しに!!
レザリオンの勝利です!!「敗因が猫って・・・」と思いつつもここまではまぁ普通だと思いました。
驚いたのはその後です。敗れたギャリオは何を思ったのか唐突に「敬・・・もっと違う出会い方をしていればいい友達になれたかもしれない・・」とどこかで聞いた様な、びっくりするようなセリフを口にしたのです。私は思わず「エェ━━━━(´Д`υ)━━━━・・・何じゃそりゃーー!」と思ってしまいましたが、敬はもっと驚いたに違いない・・と思ったら・・・。
感極まった敬は「ギャリオー!」と号泣!!そしてヘルメットを脱いで、ついにギャリオにその姿をはっきりと現したのです。そして、爆発し散っていくギャリオサバンを見つめつつ「ギャリオ、確かに君は宇宙で一番の友達だった・・・」と・・。 ポカ───( ゚д゚ )───ン ・・・完全に置いてきぼりをくらった私は思わず思考が停止してしまいました。

軽くショックを受けていると、ここでスラスラとナレーションが。「地球連邦軍はクリーン化作戦を止めた。月も火星も地球の廃棄物で汚されることはない。近い将来、平和で美しい地球の衛星都市として蘇ることであろう」・・・反乱軍編の頃のゴタゴタがこの一言で一瞬にして帳消しに・・。最初からこうしてればこんな面倒な戦いにはならなかったのに・・。でも、どっちにしてもジャークの襲来は避けられなかっただろうから、鉱山技師のパパは捕らえられ、オリビアがさらわれ、最終的にやっぱり敬は戦いに巻き込まれることになるんでしょうね。

そして、ついにラストへ突入です。OPのイントロが流れてきました。歌詞は2番です。もしや、このまま何のセリフも説明もなくどさくさに紛れて終わってしまうのかと思ったら、本当にそうなってしまいました(T_T) 主題歌をBGMに、平和になった地球、自分の星に帰るエレファン、助かってニッコリ微笑むオリビア親子、パソコンに向かう敬とオリビアが手をつないで宇宙空間へ飛んでいくイメージ映像(昔のアニメの最終回ってこういうラストが多い!!)、そして最後に各キャラクターが宇宙に浮かんで(将軍&モンロー、エレファン&博士、チャールズ&サハラ、オリビアのパパ、ゴッドハイド&インスパイア、ギャリオ&エリックシッド の順に)、最後に敬とオリビアがレザリオンをバックにポーズを決めるところで「おわり」です。

敬の長かった1年間もやっと終了。戦いを終えて普段の生活に戻った敬は、翌日からまた何事もなかったかのように普通に学校に通うんだろうな。何しろ、あんな非常時でもしつこく通っていたんだから・・・。

時代を先取りした設定、凝った内容でスタートし、さまざまな伏線を張りまくって「どうなるんだろう?」と期待させておきながら無理矢理中盤で軌道修正。結局、反乱軍編でのことはウヤムヤにされてしまって残念だったけど、内容が単純になったことで見やすくなってジャーク編の路線もワクワクしながら見たものです。世間の評判は今一つ(というより、番組自体がマイナーすぎて誰からも注目されていない・・・)なようだけど、盛り上がる展開も結構多くて私個人としては大好きなアニメの一つになりました。
ユルくて、ツッコミ所が多くて、アツいようでいて実はクールな一面も・・・・そんな独特な雰囲気を持ったレザリオンでしたが、このアニメってやる時はやってくれるんですよ!それで、この最終回も「一体、どうやって全ての辻褄を合わせるんだろう・・・??」ととても期待して見たんですけど・・・。
はっきり言って、無理ありすぎ(汗)。全くなんだかなぁ、これで終わりなの??という感じのあっけない最後でした。一言で言えば単に「物足りない」というだけなんですけどね~。いろいろと問題が多かったわりには、どれもなかなか解決せず、ダラダラと引き摺って最後の最後で収拾をつけるためにバタバタしているのがよくわかります。キャラクターや設定がとても気に入っていただけに、この中途半端さがとても残念でした・・・。
前半のちょっと凝った路線で行くか、後半のシンプルな王道路線で行くか・・・やっぱりどちらかに統一してじっくりと深い所まで追求して欲しかったです。
あと、最終回で唐突に敬とギャリオに友情が芽生えたのも違和感がありすぎました・・・。

なんだか最後は不満ばかり語ってしまいましたが、この最終回で今まで引き摺っていた問題は無理矢理ながら全て解決。変な所で「打ち切り」にならなかったこともあり、「あのことはどうなったの?」というツッコミは残りませんのでそのあたりは良かったと思います。あと、反乱軍編の時のジャークの猫が登場してジャーク星人に主人(ゴッドハイド)の復讐をしたのがちょっと変わったところというか、面白かったところだと思います。それにしても、結局敬が倒したのはゲストキャラやその他大勢の兵士達を除けばギャリオだけだったということですね。ケプラーはチャールズ達が倒してくれましたけど、それ以外は反乱軍を含め、全て内部でいつの間にか片が付いていたという・・・。


まだまだ続きます。レザリオン。 

      

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2010年5月5日 記