1985年に放送されていた「超獣機神ダンクーガ」です。
このアニメが放送されていた頃、私は小学一年生でした。当時はロボットアニメには全く興味がなく、本放送は一度も見たことがなかったのですが、このアニメの存在はずっと知っていたんですよ。というのも、当時持っていた(実は、未だに持っている・・)「ケイブンシャのアニメ百科(ヒーロー&ヒロイン百科だったかも??)」の本で紹介されていたからです。その本が発売されたのがちょうどこのダンクーガが全盛の頃で、4人のメインキャラについて紹介されていました。しかも当時、主人公・藤原忍と同姓同名の子が近所にいたため、それで印象に残ったというのもあります。こんな珍しい名前で同姓同名なんて、今考えてもビックリです。
それから、そのケイブンシャの本の中に、当時アイドル的人気だった忍役の「矢尾一樹さんに密着!」みたいなページがあったのも忘れられません。そこに載っている矢尾さんの写真はバンドマンみたいな感じで、まだ「声優」という物がよくわかっていなかった当時の私は「なんだ、このチャラい(当時はこんな言葉なかったけど・・)兄ちゃんは!」とすごく異質な感じがしたのを覚えています。当時の子供向けの本に載っている大人といえば、芸能人以外だとスポーツ選手か高橋名人くらいでしたからね(笑)。結構長い間そのページは読まずにいましたが(^^;) その後自分が成長するごとにいろんなことがわかってきて、「あのページはそういうことだったのか」と納得しました。「ケイブンシャの〇〇百科」シリーズが当時どんな位置にあったのかよくわかりませんが、正式なアニメ雑誌でもなく、どちらかといえば小さい子向けの本なのに写真や密着記事を載せるなんて、今思えば結構貴重だと思います。もちろん、その矢尾さんのページは中学生くらいになった頃には熟読していましたよ。
ダンクーガに関する思い出・エピソードはそのくらいです。その後、中・高校生になっても特に興味がありませんでしたが、大学生になってから自分の中で空前のロボットアニメブームがやってきた時に興味を持ち、見てみたいと思うようになりました。あとは他で語ったアニメと同じく、社会人になってからブルーレイを購入 → 最初の数話だけ見て長年放置・・という、私のいつものパターンです(^^;)
「今回は絶対に最後まで辿り着くぞ!!」と決意してから見始めたのですが、これが結構時間がかかったんですよねぇ・・。最近見たアニメの中では一番長くかかったかも・・全38話しかないので、本当ならそんなに時間がかからないはずなんですが、2か月近くかかったと思います。初めて見た時も何となく気づいていたのですが、私にはこのアニメがイマイチハマらず、見どころ・お楽しみポイントがなかなか見つからなかったのです。今までレビューした中では「ゴーショーグン」や「バラタック」も厳しかったんですが、今回はそれ以上だったかも・・。おそらく当時はかなりの人気作品だったと思うし、リアルタイム世代じゃなくてもゲームの影響で後になってみてハマったという方もたくさんいるようで、そんな中、「私はなんでハマらないのか?良さがわからないのか?みんなどういう所に惹かれているのか?」と真剣に考えてしまいました(苦笑)。それで大体その理由がわかったので薄味ですが見た感想を語りたいと思います。ハマらなかったとはいえ、良かったと思う点と「こうなってたら私もハマっていたよ」という「気になった点」はたくさんありましたので、まずはそこから・・。
★良かったところ★
・歌がイイ
これは文句なしに良かったと思います。OPの「愛よファラウェイ」なんて、多分ただのタイアップ曲で歌詞も内容と関係ない恋愛の歌詞なのに、不思議とこのアニメの雰囲気と映像にマッチしていて絶妙でした。特に♪二人で誓った言葉よ~♪ジャジャジャーン の所はメカが本領発揮して回路が光るシーンと重なってカッコいい!!タイトルがまたイイんですよね「ファラウェイ」がカタカナ表記なのもイイ!
EDの「バーニングラヴ」も、これまた恋愛の歌詞なのにバッチリ雰囲気が合っていました。最後に出たOVAでは獣戦機隊の声優さんがこの歌を歌っていてそれもまた良かったです。できれば各ソロパートがあればもっと良かったと思います。イヤホンで聴いても沙羅以外の声の区別が付かない・・。あれって塩沢兼人さんも歌ってたのかな?ライブの時は基本3人だったようですが。思えば、あれがキャラソンライブやイベントの「はしり」なんですよね。
後期OPの「ほんとのキスをお返しに」は歌詞も曲も可愛すぎ!映像もアニメイトに売ってあるグッズみたいな絵だったし・・あの映像で♪恋人と呼べるほどの お付き合いなかったけど♪って・・。タイアップ感満載で正直違和感しかありませんでしたが、歌としては好きです。アイドルの歌として聴けば初期OPよりも好きかも・・。後期EDの「SHADOWY DREAM」は「バーニングラヴ」よりも好きです。シャピロの歌みたいになってるのがちょっとアレですけど、それだけ人気があったんでしょうね~。あの怪しげな映像と合っていたと思います。ちょっとサスペンスのEDにも使えそうだと思ったけど(笑)。
・キャラデザがイイ
キャラクターの絵柄がバラバラだと思ったら、キャラによってデザインした人が違うとのことで、納得しました。でもどのキャラもそれまでにはなかった大人っぽさ・オシャレっぽさで良かったと思います。特に沙羅なんてすごくインパクトがあるデザインだと思いました。獣戦機隊の私服もいかにも当時の原宿憧れ世代の少女漫画(「別マ」とか(^^;))風で、雅人の服装は男性アイドルとかがよく着てたなぁ。聖闘士星矢の瞬もあんな服だったっけ。忍の「杉山清貴」みたいな衣装やサングラスも衝撃的だったけど、確かに80年代ってあんな感じだった!沙羅はバンギャ風であれも「あったあった!」という感じだったのに亮だけが役所とかの作業着みたいだったのがちょっと気になったりしました(笑)。
ガンダムZZのキャラクターもみんなあんな感じの私服だったっけ。とても懐かしさを感じました。
作画も全体的に良くて、「今回の絵柄、変だったな」思った所もほとんどありませんでした。ただ、初期の頃の話で動きが変なところがたまにあって、それがちょっと気になったくらいで。でもそれも最初の頃だけで、後は全く気になりませんでした。それから、デザイン・作画にいろんな人が絡んでいただけあって、ゲストキャラとかを見ているとなんだかどこかで見たことがあると思う作画がたくさんありました。雅人が「バイファム」のキャラに似ていて、ローラが「とんがり帽子のメモル」のマリエルに似てるなぁと思いました。
・キャラ設定がイイ
メインキャラの4人が、熱血主人公・クールな二番手・末っ子3番手・スケ番(?)系ヒロイン とわかりやすくて良かったです。ヒロインがそれまでのロボットアニメにしては変わってるかな?という感じですが、きっと見た目に騙されているだけでよく考えると王道だったと思います。その他も、頑固親父っぽい長官と、冷静な博士、いつも危機に現れるアニキ的な謎の戦士というのも超王道でした。敵については「いかにも」な見た目の異星人が地球征服に来たという王道パターンに対して、地球人なのに裏切って異星人側に付いたシャピロは珍しいパターンだったと思います。
・声優さんがイイ
これは、古いアニメだと大御所ばかりで豪華なのは当たり前のことなんですが、毎回レビューするごとに言ってしまってますね・・。
矢尾さんのテレビアニメのデビュー作だと思いますが、最初は「忍のキャラにしてはちょっと声若すぎじゃないか?」と思ったけど、回を増すごとに気にならなくなりました。私は「ガンダムZZ」のジュドーの声を先に聴いていたのであの「少年」なイメージが強かったからだと思います。でも矢尾さんは当時20代半ばだったので、18歳の忍の声をやっても合わないことはないはずなんですよね。亮と雅人はイメージ通り。沙羅は見た目のイメージに対して声が可愛すぎで、あの声でかなり得してるなぁと思いました。沙羅はちょっとヤンキーぽくて姉後肌なイメージなので、もっと大人っぽい声でもいいと思うんですが、それだとあまりに凄味が増してちょっと怖い感じになってしまうので、あの可愛い声で良かったと思います。
それと、葉月博士の声が石丸博也さんなのが貴重です。やっぱり冷静な役より、ちょっと3枚目な役をやってほしいなと思ってしまいますけど。石丸さん、80年代に入ってもジャッキーチェンの声をやったりゴッドマーズに出てたりダンクーガに出てたり、90年代以降レジェンドになってからもゲームの声をやったり人気作・話題作にちょいちょい登場していたりと、実力はもちろんのことですが、いろいろとタイミングや作品に恵まれてるなぁとつくづく思います。
それから、シャピロの若本規夫さん、ルーナの島津冴子さんの声も色っぽくて良かったなぁ・・。「セル」以前の若本さん、当時からいろんなアニメに出ていたんですね。
・メカがカッコいい
合体する時に「D・A・N・C・O・U・G・A DANCOUGA」とパスワードを入力するのと、4人の野生の本能と連動するのが良かったのと、動物型→人型→完成形 の3度楽しめる所がよかった。それにしても、合体ロボってこの時期は既に懐かしい感じになっていたのではないでしょうか?
・絵柄と雰囲気はスカしていたけど、やってることはわりと王道だった
上で語ったことと被ってますが・・。絵柄とキャラの雰囲気に呑まれていろいろ変わったことをやっているように見えて、意外とやっていることはほとんど王道なんですよね。いかにもな怪しい敵が出てきて「地球征服」が目的なんて、これほど分かりやすくて親切なつくりはないですからね(笑)。これもいろんなところで語ってますが、複雑なストーリーを理解できない私にとってはこういうのが一番!それに、だからこそ主人公側の人間ドラマが深く描けるというメリットもありますし。新しいことといえば、「ヒロインの元恋人の上官が、敵側に寝返っている」という所くらいでしょうか。でもそれを最終回まで引き摺るとは思いませんでした。
・「やってやるぜ!!」がイイ
忍の決め台詞で、矢尾さんの決め台詞でもありますが、超・有名なセリフで、私もアニメを見る前から知っていましたよ。おそらく70年代生まれのアニメファンならきっと一度や二度は聞いたことがあるのでは??「ロボットアニメのヒーロー」にしては近づき難い主人公達ですが、この「やってやるぜ!」があると場も締まるし、何となくキャラクターと視聴者の距離も縮まるような、不思議な言葉でした。この頃に出した矢尾さんの歌「YATTE
YARUZE」も素晴らしい曲で、今でもたまに聴いています。あの爽やかな声がイイんですよね。
★気になったところ★
・獣戦機隊の4人の仲が悪い
これが私が一番気になったところで、ハマらなかった大きな理由のひとつでした。仲が悪いというか仲が良くないだけなんですけど、元々4人には仲間意識がほとんどなく、いつも意見がバラバラ。わざわざ4人が各々違うルートで行動して、それでもなんとかやってやったぜ!みたいなエピソードもあったりして、見ていてモヤモヤしました。結局チームワークが整ったのってゲラールの兄貴とかイゴール長官とか黒騎士(アラン)とか、4人を成長させるエピソードの犠牲が出てからじゃないでしょうか?終盤になってやっと「俺達はもっと団結しないといけないのかも」みたいなことを言って揃い始めた感じなので「気づくの遅ぇわ」と思いました。もちろん、最初の何話かは仲が悪くて、徐々に打ち解けていくという流れなら、他のアニメやマンガでもよくあることなのでいいと思うんですが、いつまでもギスギスしているのは見ていて気分のいいものじゃないと思います。その仲が悪い間に、消化しなければいけないストーリーがあるならまだしも、地球を裏切って敵化したシャピロと沙羅の関係性くらいで、他は王道な感じなんですよね。それなら遅くとも10話くらいまでに4人が結束する展開にすればもっとアツい内容になったのにと思います。
とはいえ、この当時のロボットアニメは高年齢を対象にしたものが多かったので、昔のアニメみたいにアツい雰囲気にするのは何となく古臭くてダサいとすら思われていたのかもしれません。それであえて「オレ達は仲間というより、ビジネスチームだから。それが何か?」みたいな雰囲気にしたのかも?このあたりは当時のファンの方はどう思われていたんでしょうね?やっぱり、ちょっとクールでドライな関係がカッコいいと思われていたんでしょうか。
・4人の個人エピソードが少ない
これもハマらなかった理由の二つ目ですね。それでなんとなく、各キャラの「人柄」が掴みにくかったとういうのがあります。しかも、雅人なんて前にいた士官学校時代のアナログなおじいちゃん上司と再会する回が個人回のひとつみたいな扱いになってたけど、あれは獣戦機隊全員に関係ある話だったし、他の3人に比べるとかなり影が薄い・・。できれば登場回以外に、前半に1話・中盤に1話・後半に1話の計3回づつは個人回が欲しいところです。
そんな理由もあって、4人にあまり親しみを感じられず感情移入しにくかったことと、物語の設定と4人のキャラに場違い感があって、最初の頃はどのテンションで見ればいいのか迷いました。例えるなら、「バービーボーイズ」が戦隊ヒーローをやっている みたいな違和感でしょうか(苦笑)。分かりにくいかもしれないけど・・。3本のOVAは元々4人の関係が出来上がっていてみんな協力的だったので見やすかったです。
・メカが本領発揮するのが遅すぎる
動物型 → 人型 → 合体完成形(ダンクーガ) と3度楽しめるメカなのに、人型になれるとわかったのが11話。合体できたのが16話!!いくらなんでもこれは遅すぎ!あまりメカに興味のない私も「いつ合体するんだ?」と待ちくたびれましたよ。よくおもちゃメーカーから怒られなかったなぁと思っていたら、めちゃめちゃ怒られていたらしく「そりゃ怒るよなぁ」と思いました。「ダンガードA」も10話まで合体しなくて怒られたらしいけど、それが早く感じましたよ。
あと、メカの登場速度とは関係ないけど、攻撃するときは何らかのアクションが欲しかったです。「ダンクーガ」のキーワードを言うとか「やってやるぜ」が可能なら、技名とか武器名を叫ぶのも採用してほしかったところです。「ミサイル発射!」とか、必殺技だけでも良かったから。無言だとなんかメリハリがないし、どっちが優勢なんだか今どういう状況なのかわからないところが多々ありました・・私だけかもしれませんが・・。OVAでは「断空剣」が武器で出てきたけど、それも遅すぎ!なんでテレビシリーズで必殺技として出さなかったのか。いつも最後はあれでトドメを刺す設定にしていればメリハリと見せ場とおもちゃ的にも良かったのに・・と今更ながら思ってしまいました。
・後期OP、EDになるのが遅すぎ
全38話中、変更されたのが34話からって・・。本来なら52話まで制作されるそうで、途中で打ち切りになったせいでそうなってしまったのかもしれませんが、それにしてもちょっと遅いと思いました。せっかく凝った作画で丁寧な絵柄だったのに、たった4回しか披露されなかったのはもったいないですね。ダンクーガの頃はビデオデッキもアニメ雑誌もあったから後期バージョンもずっと認識されてるけど、もしそれがなかったら幻の後期バージョンみたいな扱いになっていたかも??
・イゴール長官が父親ぶるのが唐突すぎた
イゴール長官は、獣戦機隊にあの4人を選んだ人物で、前半は、自分勝手で団結しない4人に眉を顰めつつ「こんな野蛮な奴等しかいなかったのかよ」というような雰囲気を醸し出していた葉月博士とは違い、「ろくでもない奴等だけど俺はあの4人に期待してるぜ!」的な態度を見せていた獣戦機隊の長官です。それでも、70年代のアニメによくいた、主人公達を自分の子や孫のように扱い、親身になってくれる博士や長官・所長とは違い、どこか冷たくビジネスライクな雰囲気を醸し出していました。それなのに、中盤になって獣戦機隊を離れたところから見守る「黒騎士」が登場して、そこに自分の息子がいると気づいたあたりから、思い切り私情(親子関係に難あり)を丸出しにしつつ忍を「修正」したり、かと思えば獣戦機隊の4人を「我が子」扱いしたりして、それがめちゃくちゃ唐突でした。そういう感じになるなら、序盤から少しづつ関係を深めるハートフルなエピソードを作れば良かったのにと思いました。あと、ローラが長官のことを突然「おじいちゃん」呼びして慕っているのも違和感があって・・・(笑)。というのも、ローラが長官と交流する話がそれまで全くと言っていいほどなかったからです。ローラを守って死んだあの回で初めて会話したのでは?
最初はイゴール長官よりも葉月博士の方が冷たそうな雰囲気でしたが、いざイゴール長官が亡くなってみると、長官がいた頃よりも雰囲気が良くなり、リラックスする葉月博士。みんなものびのびしてるのがちょっと面白いところでした。葉月博士はローラを引き取った上、この先OVAでもずっと活躍。「人って最後までわからないもんだな」ということが視聴者に伝わったはずです。
・ローラに秘密がありそうで、何もなかった
ローラは戦災孤児で、母を亡くして行き場所をなくしていたところを忍が基地に連れてきて、なぜか葉月博士が養うことになった少女なのですが、きっとこの子が後々地球を救う鍵になるんだろうとずっと思っていたら、ローラは普通の子供で、70年代アニメに必ずいた「戦いに関係ないのに、なぜか主人公達と行動を共にする子供」と同じような立ち位置のまま終わってしまいました。これはかなり意外でした(笑)。あんなに影があって不思議な雰囲気を醸し出していたのに、何も秘密を持っていなかったとは!これが「子供の視聴者を置いていかないように同世代の子供キャラを用意してみたぜ」ということなのか、当時流行りのロリコン専門対策なのか、藤原理恵売り込み対策なのか、本当は重要な役どころになる予定にしていたのを途中で路線変更して止めたのか・・・どうなんでしょうね??
・「ハーモニーラブ」が物語の大事なカギになっていると思ったけど、そこまで重要ではなかった
上の続きでこれも意外でした。まぁ鍵といえば鍵だけど、そこまで大したモノじゃなかったというか・・。
ローラが「ある人から教えてもらった」というこの歌。沙羅がシャピロから教わった歌と同じで、なぜ二人が同じ歌を知っているのか?というのが初期の「謎」のひとつになっていました。この謎が明らかになっていくのが良かったのに、はっきりわかってからはわりと雑な扱いだったような・・。私はマクロスくらいまではいかなくても、もっとあの歌が重要な役割をもっているとずっと思っていました。あの歌を歌うと敵が苦しみだすとか、メカが動かなくなるとか・・とりあえず地球を救うか忍達のピンチを救うとかそういう展開になるんじゃないかと思っていたけど、歌は「ただの歌」のまま終わってしまったのはちょっと残念でした。あの歌イイ歌ですよね。でも、ローラがアカペラで口ずさんでいるのはとても雰囲気があっていいと思っていたけど、演奏があったら案外普通っぽい感じだなと思いました(^^;)
・沙羅がなぜシャピロのことをあんなに好きだったのかがわからなかった
沙羅は見た目が派手で性格もちょっとヤンキー気質なところはあるけど、わりと冷静でまともな性格です。それなのになぜあんな危険でヤバくていろいろ大風呂敷なシャピロのことが好きなのかがわかりませんでした。そもそも、士官学校時代に恋人同士だったところからして謎。シャピロについて、最初は「地球に異星人が攻めてきていることにいち早く気づいていたのに、皆にバカにされて信じてもらえなかった」というちょっと可哀想なところがあったのですが、回を増すごとに、「地球も宇宙も征服して神になりたい」と変な方向に傾いてきて、最後はただのヤバいだけの奴になってしまっていました。最期も自分が想像していたのと全く違っていて、シャピロは最終的に沙羅を庇って死ぬか、自分が犠牲になって地球を救うか、またはシャピロが殺されそうになった時に、ルーナが庇って身代わりに死んでいくとか、そういう展開になるんじゃないかと思っていました。そしたら全部違っていて、ルーナに愛想を尽かされ、攻撃されたところを沙羅にトドメを刺されるという、まさかの展開でした。大人気のイケメン悪にしてはめちゃめちゃ惨めなラストだなぁと思っていたらOVAで復活。でも、あの最期もなんだかなぁという感じで、結局シャピロはいろいろみんなの都合のいいように利用されていたんだなぁと思いました。それにしても、あんなにどんな異星人と混ざっても何の違和感もなく馴染んでしまうキャラも珍しいですね。むしろ、士官学校の教官時代が一番違和感があったくらいで(笑)。
・2作目のOVAでストーリー上は片付いていたのに、3作目で雅人を凍らせたまま終了させてしまったため、結局中途半端なところで終わってしまった
私が持っているブルーレイにはテレビシリーズ全話の他に、放送終了後に作られた1作目OVA「失われた者たちへの鎮魂歌」と2作目OVA「GODBLESS DANCOUGA」、3作目OVAの「白熱の終章」(4話)が収録されていました。別に発売されたブルーレイにはあの「獣戦機隊ライブ」も収録されていたようで、それが入っていないのがちょっと残念でした。それで、OVAについてなんですが、
1作目はほとんどがテレビシリーズの総集編で、その前後にちょっとづつ新作が付け足されているような感じなので、この総集編をなくして、オール新作で「本当の最終回・完全版」を2時間くらいで作ればよかったんじゃないかと思いました。2作目は完全オリジナルの話で、テレビシリーズから1年後の後日談になっていて、これはめちゃくちゃ良かったです。むしろテレビシリーズよりも好きだったくらいです。4人の内面や私生活についてはっきり書かれていて、感情移入しやすかったのと4人がちゃんといい具合に団結していたのでとても見やすかったです。かと言ってドラマばっかりやってるんじゃなくて、戦いやピンチになるシーンもちゃんと描かれていたし。テレビシリーズもこういう感じでやって欲しかった・・そうしたかったけどできなかったのかもしれませんが・・。このOVAでは忍がバンドのボーカルになってライブハウスで歌っていて、そこまではまぁいいとして、OVAのラストで4人揃ってバンド組んで歌っていたのは「昭和の時代、タレントやスポーツ選手が人気が出ると、歌手じゃないのになぜかレコードを発売していた」という謎の慣習を思い出してちょっと笑ってしまいました。みんな当然のように何かしらの楽器が演奏できるっていうのも昔の若者あるあるな気がします。特にギターは誰もが弾けたみたいなイメージがありますよ。話がズレましたが、獣戦機隊はめちゃ歌が上手かったです。
2作目が全体の雰囲気が明るくてみんな輝いたまま終わって、そのままで良かったのに、3作目は全体的に重苦しい雰囲気に。おまけに冷凍状態になった雅人をそのままの状態にしたまま終了させてしまったので、2023年現在、なんだかスッキリしない状態で終わったままなのです。雅人については本編で「凍ってるけど命に別状はない」と太鼓判を押されるシーンが描かれていたので、「生死に関する心配はいらないということは伝えてあるし、まぁいいか。尺も足りないし」とそのままにされてしまったのかもしれません・・。いろいろと雅人は不運ですね。雅人といえば、ローラとの仲は結局どうなんでしょう?3作目では新しい女性と親しくなろうとしたりしていたけど。2作目では一応「付き合ってる感」がありましたが、女性としてなのか「妹としてたまに会ってるよ」ということなのかはっきり描かれていませんでした。あと、3作目って、テレビシリーズの何年後の設定なんでしょうか。作画のせいかもしれませんが「なんかみんなオッサンになってるじゃん」と思いました。雅人は一人だけハートカクテルの男キャラみたいだったし、それも気になりました。あと、沙羅はいいとして、いろいろ持て余してやさぐれる忍は、あまり成長してないなぁと思ったのと、一人だけちゃっかり幸せになって一歩ずつ堅実な道を進んでいる亮は案外世渡り上手で安定を求めるタイプなんだなと意外性に笑ってしまいました。よく考えると、軍に入ったきっかけも、他の3人が父親への反発心からというところで共通していたのに対して、亮はそういう理由でもなさそうだし、実は一番普通の人物なのかもしれません。
あと、OVAといえばシャピロですよ。テレビシリーズでも殺され、1作目でまた正式に殺され、3作目では記憶を失った状態で復活させて再利用。おまけに雅人の代わりに「その力が必要なんだ!」と沙羅に懇願され、無理やりダンクーガへ搭乗!そして、全ての力をゴッソリ搾り取った後、忍に「いいのか?」と聞かれた沙羅は「シャピロは地球に帰りたくないって言っているし、私も未練はないよ」とシャピロをメカごと宇宙空間に放置。こんなに出涸らし状態になるまで利用されるとは思いませんでした(笑)。3作目は新たな敵(異星人)が登場しますが、みんなギリシャ神話スタイルの美女&イケメン揃い。中にはシャピロを好きになってしまう男子がいたりして、あからさまに女性ファン狙い満載な仕様になってしましたが、当時のアニメスタッフが描きたかった敵の世界観はこっちの方だったのかもと思えました。
まだ他にも言い残したことがあるかもしれませんが、だいたいこんな感じです。4人がもっと親しみやすいキャラで団結して、メカがもっと早く合体して、シャピロと沙羅の件が早く片付いて獣戦機隊の4人のドラマ中心になっていればハマっていたかもしれません。つまり、もっと王道寄りにしてほしかったということですね・・やっぱりそういう路線が好きなのでどうしてもそう願ってしまいます・・。
それから最後にもうひとつ・・忍と沙羅の関係に大して進展がなかったのも意外でした。あの二人ってくっつくんじゃなかったっけ?2作目ではいい雰囲気だったし、当時のアニメ雑誌でそういうイラストを見たような気がするんだけど・・・。
不満ばかりになりましたが、その後別のアニメで名前を見かけたり有名になったりする方が大勢集まって作られているアニメなので、そういうところをチェックしつつ見るのも楽しいと思うし、とりあえず一見の価値ありなアニメだと思います。あと、私が持っているブルーレイはとてもブックレットの内容が充実していました。どのソフトもこのくらい充実していればいいのにと思ったほどです。