超電磁ロボ コンバトラーV


1976年に放送されていた「超電磁ロボ コンバトラーV」です。

「ロマンロボットアニメシリーズ」の第一弾で、他の3作に比べるとかなり知名度も高く、以前からアニメに関する記事や、有名人が「子供の頃好きだったアニメ」としてこれを挙げていたのをよく見聞きした覚えがあります。
ただ、第一弾なだけあって、まだまだ長浜度・ロマン度が薄くシンプルな印象で、ガルーダ編が終わる中盤と最終回付近を除けば、毎回攻めてくる敵を倒しては「うぬぅ、コンバトラーめ、次は必ず・・」なパターンをひたすら繰り返していたイメージが強いです。

実は、私はこのアニメを見るのは今回2回目なのです。初めて見たのは、可能な限り昭和のアニメを見まくっていた大学時代で、1998~99年頃でした。当時通っていたレンタルビデオ店に全話揃っていたので「そんなに面白いのか?」と思って借りたのがきっかけです。それで見始めてみると思ったよりも退屈に感じてしまって・・。というのも、とにかく戦いのシーンが長い!ストーリーどうこうよりもそっちの方が気になってしまい、しばらくの間「戦い長げぇなぁ」と思いながら見ていましたが、そのうち戦いのシーンを早送りで飛ばしてドラマ部分だけを見るという、ロボットアニメを見る上で一番ダメな見方で消化しようとしたのです。
そうやって見たことがある方はわかると思いますが、こんな見方をしていると、逆にドラマ部分どんなに凝っていても面白く感じなくなってしまうんですよね。やっぱり戦いあってこそのドラマだということにその時はあまり気づかず、早送り最終話まで終わらせて全話見た気でいました。
反則技で見ただけあって、今回見返しても覚えている回はほぼなく、記憶にあったのは豹馬の腕のエピソードと、ちずるが豹馬に変装して出撃する回だけでした。それも「あー、こういうのあったなぁ」程度です。
そんなわけで、今回はほぼ初見のような感じで毎回OPからED、予告まで一切飛ばさず真剣に見ました。あれから20年以上経って、その間に多くのロボットアニメを制覇してきた経験が実を結んだのか(?)、とても楽しく見ることができました。昔見た時は戦いのシーンが長く感じたのに、今回は気になりませんでした。
はたして「コンバトラーV」は本当に他のアニメに比べて戦闘シーンが長いんでしょうか?いつかそういう部分も調べてみたいです。

★良かったところ★

・OPとEDが良い
歌詞の中に合体の時の掛け声や、必殺技も身長も体重も入っていたおかげで、内容は覚えていなくても初めて歌を聞いた時から20年以上、その情報を忘れたことはありませんでした。どのロボットアニメでも身長体重はあまり興味がなくて自分から調べようとしたことはほとんどないのですが、否応なしに頭に浮かんでくる♪身長57メートル 体重550トン♪のフレーズ・・。「歌にすると言葉って覚えやすいんだな」ということを今更ながら思い知らされます。だからこそみんなに覚えてもらうためにCMソングを作ったりするんですよね。元々、コンバトラーの歌自体が覚えやすいっていうのもあると思いますけど。
あと、一時期、OPの♪見たか電磁の必殺の技・・♪の部分がエンドレスで頭に流れてきて大変でした(笑)。あの部分、永久に繰り返し続けることができて終わらないんですよね。
映像ももちろん良かったです。バンクシーンにもなっている出撃するときのあのリズミカルな走り、みんなの嬉しそうな止め絵(?)も良かったです。OPで人物が出てくるシーンはあれだけなんですけど、充分なインパクトがありました。

・キャラが良い
コンバトラーのキャラはバトルチームの5人と四谷博士、コンバイン脳波メーター兼マスコットロボのロペット、研究所の食堂経営夫婦とその子供の金太と知恵、カエルのケロッ というにぎやかなものでした。
バトルチームの5人をそれぞれ一言で紹介すると、葵豹馬(熱血寂しがり暴走族)・浪速十三(ひねくれ関西ライフル)・南原ちずるサービス旺盛ヒロイン)・西川大作(おっとり九州デブ)・北小介(聡明チビ)、そしてそれをまとめるのがアル中の四谷博士という個性豊かな面子です。
四谷博士は、いつも酒瓶(ウイスキー?)を持ち歩いていて、戦いの最中もみんなに指示しながら酒を飲んでいるというヤバい博士だったんですこういうキャラってきっと今のアニメでは描けないんだろうなぁ。それにしても、ボルテスにしてもコンバトラーにしても最初からいた博士を途中で死なせて交代させるのは何ででしょうね?
金太と知恵一家はなぜか中盤からの登場で、小介の秘密を守る代わりに作ってもらったマスコットロボの「ケロット」を操縦してコンバトラーを助けます。私はこの二人が見ていて羨ましくてたまりませんでした(笑)。あの二人を見てると子供時代の雰囲気を思い出して懐かしい気分になります。他のアニメでもこの手の子供キャラって定番で珍しくもないのになぜ今回に限ってそう思えたのが謎でした。マスコットロボットって、ウザくもあり楽しくもありなんですが、このケロットは可愛らしくて好きでした。しかも結構役に立っていましたね。博士からも危険だと言われながらも案外頼りにされていましたし。カエルのケロッペも可愛かったなぁ。それにしてもロペットにケロットにケロッペって紛らわしすぎです()。
豹馬の声は三ツ矢雄二さんがやっていて、これがデビュー作だったそうですが、資料や記事に書かれていたとおりちょっとぎこちない感じでした。必殺技の叫びとかもちょっと訛ってる(?)というか・・。翌年の「バラタック」では違和感がなかったので、早いうちに矯正・克服されていたんですね。
あと、大作が九州弁の巨漢で声がたてかべ和也さんだと知った時、期待で胸が震えました(笑)。絶対面白いに決まっている!期待して見ていたら大作は想像通りで、「コンバイン」の叫びすら面白かったです。ボルテスの大次郎ほどのパンチはありませんでしたが、やっぱり九州弁ってイイですね。
それにしても、この頃からベテランで何役もこなされていた野沢雅子さんが、2023年になっても当時と変わらず活動されているのが本当に凄すぎる!!

・作画が良い
昔見た時はあまり作画がいいというイメージがなかったのですが、今回改めて見てみたらかなり良い方だったということがわかりました。全話通して「良い」か「普通」のどちらかで、崩壊していた回はなかった気がします。ロマンロボシリーズは全シリーズ通して作画クオリティが高かったんですね。コンバトラーを昔見た時は、どちらかというとあまり作画が良くないという印象でした・・。安彦さんの設定の絵はいいのになぁと思っていた記憶があります。今思えば作画が良くなかった訳ではなく、作画映えするキャラがいなかった・・というだけだったのかもしれません・・。豹馬の顔ってもっと可愛らしくてカッコいいイメージがあったのですが、あの団子っ鼻な感じがイマイチだったのかもしれません。もっとシュッとしたイメージだったので意外でした。でも放送後何年か経った後に描かれたイラストとかではカッコよく描かれてるんですよねぇ。ロマンアルバムの表紙とかもそうなんですけど。

・ヨーヨー名人がうさん臭くてイイ
コンバトラーのメイン武器のひとつ、「超電磁ヨーヨー」のヒントになったのは、豹馬がテレビで見たヨーヨーの映像でした。しかも、その部分だけまさかの実写映像。それに出てくるヨーヨー名人みたいな人達が、とてもうさん臭くてイイ味が出まくっていました。最近この時代のアニメばっかり見ているため頭が麻痺してしまっているのか、いちいち「古い」とか思わなくなっていたのですが、実写となるとさすがに時代を感じずにはいられませんでした。ヨーヨーは、数年周期でブームが訪れるようで、2000年代になっても光る「ハイパーヨーヨー」のブームがあったりしてそれ自体に古臭いイメージはありません。しかも、最近はスポーティーな雰囲気を前面に押し出してきていると思います。何年か前にけん玉ブームがあった時もそうでした。でも、この当時のヨーヨーといえばどちらかといえばマジシャン的な雰囲気があって、そこが更に怪しくうさん臭さを醸し出していたと思います。あの名人の人達、きっと「モーラー」も上手に操ることができると思いますよ(笑)。私も持ってましたが、下手な人がやると全然上手く扱えずテグスがぐちゃぐちゃになって終了なんですよね。

・ちゃんとシリアスな展開があるのが良かった
わりとマンネリ気味ではありましたが、毎回能天気なエピソードを繰り返しているのではなくシリアスな話が多かったのは意外でした。キャラクターもみんな明るかったのに、作品全体にどこか影を感じたのはそういうエピソードが多かったからかもしれません。
特に豹馬の腕のエピソードをあんなに何話も引き摺るとは思いませんでした。それも結構痛々しくて・・。腕が言うことを利かなくなったエピソードは見ているこっちもハラハラしてしまいました。でも、豹馬のエピソードで一番好きだったのは、昔のライバル(豹馬の両親の交通事故の相手の息子)が研究所に入ってきた回ですね。唐突すぎたけどラストは結構グッときました。
あと、ちずるの病気の話とか、十三の恩人の話とか(似たような恩人エピソードが2回あったのはちょっと気になりましたが・・十三は一体何人から射撃を習ったのか・・)ガルーダ・オレアナや、ジャネラ達の最後が内部分裂だったのはこのシリーズのお約束通りでしたね。
そして、バトルチームの5人は、心配事や体に不調がある時は仲間達に気づかれないようにひたすら隠し、届いた手紙やカルテは無断で全員に見られてしまうのが定番でした(笑)。

・ガルーダとミーアが良かった
カザリーンやライザが、一途なわりには圧がすごくてちょっとオバサン感・タツノコ悪女感(カザリーンは声がドロンジョ、ライザは見た目がタツノコ悪女)を醸し出していたのに比べると、ミーアは少女っぽくて可憐な感じがして可愛くて良かったと思います。場所を移動するときに、宝石箱みたいな物を開いキラキラさせるのもお気に入りシーンでした。ガルーダもハイネルやリヒテルに比べたら少年ぽくて、豹馬と同じくらいの年のように見えました。死んだ(壊れた)ミーアを抱いて「死に場所を探す」と居場所を失って悲しんでいるシーンは、豹馬たちよりこっちの方が気になって感情移入してしまうほどでした。毎度のことながら、ロマンロボシリーズは敵に同情させるのが上手すぎる。充分に悪い奴なのに。
実はガルーダもロボットだったということがわかった時は結構衝撃的だったの、敵は最後までずっとガルーダ達のままで、あのオチを最終回まで取っておけば良かったのにと思いました。途中で変更したのはやっぱりチビッコ達のウケが悪かったんでしょうか。ワルキメデスとかダンゲルはよくあるパターンの敵だったので、ちょっと残念だったかなぁと思います。でもダンゲルの最後も後味が悪くてなかなかのものでした。

・ちずるが可愛い
ちずるメインの話は豹馬メインの次に多かったと思います。病気・怪我・ヌード(シャワー)・パンチラ・水着・監禁キス・変装等々・・盛りだくさんで、とにかくスタッフの方々がみんなちずるが好きだということがよく伝わってきました(笑)。
ちずるはとても人気があるヒロインで、ある一定の世代の方々の中では一番好きなヒロインとして挙がることが多かったと思います。マジンガーZのさやかさんもそうだけど、それに次ぐくらいの人気なんじゃないでしょうか?「確かに、普通に可愛いけどそんなに特別言うほど可愛いかな?」とずっと不思議に思ってたんですが、今回ちゃんと見てみたらその人気の理由がわかりました。気が強くてお転婆だけど出しゃばることはなく紅一点であることに甘えることもそれを武器にすることもなく、病気や怪我で瀕死の状態でも何があっても必死でコンバトラーで戦う。そして、何よりも豹馬を好きになってしまうところが可愛い。豹馬にキスをねだったら、ほっぺじゃなくて口(多分。これがあえてよくわからないように描かれていたのがまた良かった)にしてもらえてデレデレしていたところも最高に可愛かったです。
あと、シャワーシーンは渾身の作画だったと思います当時のああいうお色気シーンの中でも随一だったのでは?と思いました。
なるほど、確かにこれなら人気が出るのもわかるわ、と再確認することができました。

・「レッツ・コンバイン!!」
5体のマシーンが「コンバトラーV」に合体するときに欠かせない言葉です。声を合わせるのはもちろんのこと、5人の脳波が一致しないと合体できないという、スリリングな設定でした。体調が悪かったり、チームワークが乱れていたりするとなかなか脳波が揃わず、苦労していたシーンが浮かんできます。もし自分だったら絶対に毎回煩悩が邪魔して脳波を揃えることができない、みんなに迷惑をかけてしまうだろうな・・と見ていて毎回のように思いましたよ。心配しなくても、そんな状況になることは永久にないので全然大丈夫なんですけど(笑)。
「コンバイン」といえば田植えの機械としか思えなかった私は、昔初めてこのセリフを聞いた時は笑ってしまいました。しかも、OPにもEDにも「コンバイン」という言葉が使われていて、それを聴くたびに「変なの~!」と笑っていたのですが、実はコンバインって「conbine」で、「結合する」というような意味がちゃんとあるんですよね。そのことをわりと最近になって知って、「自分に知識がなかっただけで、別に変でも何でもなかったんだな」と逆に恥ずかしくなりました。
声優さんのインタビューで、この「レッツ・コンバイン」を5人で声を合わせるのが大変だった、ということが語られていたのですが、私はてっきり一度最初に収録したものを使い回ししていると思っていたので「ちゃんと毎回やっていたのか!」と感動しました。他の必殺技とかは回に応じてやらないと無理だと思うけど、「コンバイン」は使い回しで出来たと思うので胸アツでした(笑)。どうやらボルテスもそうだったようで・・実は「レッツ・ボルトイン!」も使い回しだろうなと思っていたのです・・。
コンバトラーでは、本編の合体シーンだけでなく予告でも「次回、〇〇に「レッツ・コンバイン!」」とキメ台詞として使われていたのですが、これも毎回収録されていたのかどうか気になります。注意して聞いてみると、毎回声の感じが違う気がしなくもないので、毎回収録していたのかもしれません。そう考えると予告でも毎回5人の声がそろったコンバインが聴けるなんてとても貴重ですね。

★気になったところ★

・戦いが終わったら全て終わった
今回は気になったところというか、不満らしい不満はほぼなかったですあえて言えばという点を語りますが・
敵を倒す以外の目的が特になかったため、全体的にドラマ部分があっさりしていたと思います。平和とか命の大切さとかは、他のアニメも大体そうだし当然のことなのでそれは除くとして、全話通して何かもうひとつテーマがあれば良かったかも??と思いました。
でも、子供向けアニメなんだしこのくらいシンプルなのが一番わかりやすくていいのかもしれません。逆に言えば、純粋に子供向けに作られていたのはこの時代くらいまでで、それ以降のアニメがいろいろと詰め込みすぎなんですよね。詰め込みすぎて破綻した状態で終わってしまった番組もたくさんありますし・・。そこへいくと、コンバトラーはいろんなエピソードがあったし、余すところなく描かれていた感じがしました。
最終回で、戦いが終わった後の5人の様子がちゃんと描かれていたのもめずらしくて良かったです。十三・大作・小介はそれぞれ自分の故郷に帰り、豹馬とちずるは一緒に生きていくんだろうなというようなラストでしたが、バラバラになる寂しさは感じたけど良かったと思います。あと、四谷博士と世界中から集まっていたお偉いさんたちは、地下に作られていた隠し基地へ移動していて無事だったのはわかったのですが、金太と知恵が途中から全く出てこなくなったのが気になりました。絶対大丈夫だと思うんですけどね。ちょっと心配になりました(^^;)


正直言って「次回が気になって仕方がない!」と一日に何話も続けて見たことはなかったけど、毎日2話づつ見ていくくらいが一番楽しめてちょうど良かったです。そして、早送りという卑怯な(?)手を使って見るのはつまらないことだということがよくわかりました。記憶に残ってないことがほとんどでしたが、覚えていることでも間違って認識していたりで、いろいろ昔見た時と今回とでは印象が違いました。
近年は一般的にも倍速で視聴したりすることが普通になっているようですが、時間がかかってもやっぱり普通に見た方がいいと思います。
これで「ロマンロボシリーズ」は4作全て制覇しました!やっと全てのネタバレを気にせずに「ロマンアルバム」等のムック本を熟読することができます(笑)。


2023年2月16日 記