今まで、いろんなロボットアニメを見てきましたが、一見どれも同じように見えて本当にいろんなタイプの物があるんだなぁとつくづく思います。 この「最強ロボ ダイオージャ」は81年に放送されていたアニメです。ひょんなことから興味を持って、もう1年近く前にDVDBOXを入手していたのですが、途中でHPを開設したりして、そっちに夢中になっていたおかげで半分くらい見た所でずっと視聴が止まっていました。それを、たまたまパソコンが壊れて使えなくなった期間を利用して、やっと全話見ることができました。
内容の方は調べればどこを見ても書かれているので、今更こんな所で私なんかが説明するまでもないのですが・・・ 『宇宙のイプロン星系にあり、51の星を支配する「エドン国」。そのエドン国の王位継承者は、『16歳になるまでに身分を隠しつつお忍びで領土の惑星を視察する旅に出る』というしきたりがあった。エドン国王家、トクガー16世「エドワード・ミト王子」は14歳だったが、堅苦しい王家の生活を嫌い、3人のお供を引き連れて喜んで旅立つことに。訪問する惑星では様々な問題が起こっており、ミト王子はお供達と共に巨大ロボ「ダイオージャ」を操り悪人を成敗していくのだった・・・。』 という物。
国や王家の名前でお気づきかと思いますが、一言で言えばロボットアニメ版「水戸黄門」なのです!!主人公「ミト王子」は「水戸光圀」だし、お供は王子の護衛兼教育係の「デューク・スケード」と「バロン・カークス」。この二人はミト王子に「スケさん」「カクさん」と呼ばれているというまさかの事実(笑)。そして、ヒロイン(こちらも護衛担当)は「シノブさん」こと「フローラ・シノブ」!!今で言えば由美かおる的存在? リアル系が好きな方や、最近のアニメに慣れた目で見てしまうと「なんだこりゃ~!」とちょっと笑ってしまう展開が多々あると思うんですが、本当にあの時代劇のパターンで毎回のストーリーが成り立っているんですよ。
このアニメのパターンを簡単に説明すると・・・
① 王子達の宇宙船が今回舞台になる惑星に到着。視察のためとりあえずその辺をブラブラする。王子のことが心配で別の宇宙船に乗って追いかけて来ている王子のじいや・「バルジャン」と、その執事「ジンナイ」のドタバタもこのあたりで描写される。
② 王子達一行が「訳あり」の人物に遭遇。ほっとけばいいのに(立場的にも、番組的にもそういう訳にはいかないか・・)、「困っている人を放っておけない」性格の王子は首をつっこみまくり巻き添えを食う。大抵、その星の領主か、その側近が変な奴で、一般市民達は散々な目に合わされている。
③ スケさん・カクさんが目を放した隙に、意味もなく王子が単独行動を取りピンチに。
④ スケさん・カクさん・シノブさんが助けに来る。スケさんが(たまにカクさんの場合もアリ)王子を「ここにおわすをどなたと心得る~!このお方こそエドン国トクガー16世エドワード・ミト王子なるぞ~」と決め台詞で悪者達に紹介する。すると、「クイズタイムショック」のように王子の顔アップの周りに光が発生する。
⑤ 「そんな下手な嘘をつくな」と信じてもらえず、巨大メカを操って攻撃してくる悪者達。王子達はそれぞれロボット(エースレッダー・アオイダー・コバルター)を呼び、3体がかりで応戦。それまで普通の子供だった王子はここでいきなり態度が急変。上から目線になり「余が成敗いたす!」と口調まで変化する。
⑥ それでも降参しない&手強かったりするので、「ならば その目でしかと見よ!」「クロ~ス トライア~ングル!」と叫ぶと、3体のロボットが合体して「ダイオージャ」になる。悪人は、ダイオージャの胸部についているエドン国の紋章を見てやっと「本物のミト王子だったのかー」と納得する。しかし「こうなったら相打ちだ~!」とやけを起こし、ますます攻撃してくる。
⑦ 電光雷鳴崩し等の必殺技でダイオージャの勝利。
⑧ 王子を目の当たりにして跪く人々。冒頭で王子達にやらかした無礼を詫びる。「面を上げい」と王子の説教タイム開始。嫌な目にあっていた人々は良きに計らわれ、悪人でも救いのある場合は「謝罪と反省」で終了。ちなみに、救いようのないほど悪い奴だった場合は上記の必殺技で爆破されていて、このシーンには登場しない。
⑨ 星の人々との別れ。問題を解決させた後の王子はまた態度急変で普通の子供に戻り、「みんながんばってね~、じゃあね~」という感じで去って行く。 バルジャンとジンナイはやっと王子達に追いついたと思ったら、先を越されてすれ違い。懲りずにまた追いかけて行く。 そして次回は・・。①に戻るのだった・・・。
たまに例外があったり、順番が変動することもありますが、だいたいこのパターンで話が進んで行きます。 ④の後、最初からダイオージャに合体して出てくれば⑤を省略できる(場合によっては一気に⑧に進める可能性も・・)と思うのですが、それは置いておくことにします。それにしても、エースレッダー・アオイダー・コバルターに付いているスペードが、合体してエドン国の紋章になるなんて、ナイスアイデアですね。 あと、「ダイオージャ」って「大王じゃ!」?それとも「大王者」??
ダイオージャには全話通しての敵がおらず、一話一話舞台も違います。前後編も何話かありますが、ほとんどが一話完結・ハッピーエンドですので毎回スッキリした気分で見終わることができるのがポイントです。敵も見るからに悪人で、自分の立場に苦悩したりというドラマ的部分はほとんどなし。とてもわかりやすいストーリーになっています。 画像からもわかっていだだけるかと思いますが、絵柄の通り終始ほのぼのした雰囲気で、個人的には「癒し系ロボットアニメ」だと思っています。宇宙や惑星が舞台でもSFというより童話的な感じ。ミト王子の王子ぶりも重苦しい物ではなく、童話に出てくるようなホンワカした雰囲気でした。
そして、キャラクター達がとても魅力的で面白いのです。
特に主人公のミト王子は自由奔放、元気で無邪気な少年でとても可愛らしいんですよ。14歳なんですが、もっと幼い感じがします。王子様というからには、やっぱりちょっと威張っていてワガママな感じなのかと思っていたら、ミト王子はとても優しく素直な性格。自分から自分の身分をひけらかそうとすることは全くなく、誰とでもすぐに仲良くなってしまいます。そして困っている人がいると見過ごすことができずに親身になって助けようとします。 声を担当されているのは古川登志夫さんですが、古川さんと言えば、宇宙一の浮気者とか、ホワイトベースにいるひねくれた人とか、大きな女の子に付きまとわれている意地っぱりな人とか、ナメック星人とかが有名だと思います。共通しているのは「素直になれない感じのキャラクター」だということ。他にもいろいろあると思いますが私が知っている中ではそういう役が多いです。でも、王子は「わぁ~すっごいねぇ~!ぼく、こんなの初めて見たよ~!」という感じのキャラクターで、意外なキャスティングだと思ってましたが、見ているうちにだんだんと慣れていきました。それにしてもあの声で「シノブさん!」と呼ばれるとなんだか微妙な・・・(笑)。 普段は無邪気な王子ですが、その正体を明かした途端、凛々しい態度に変化します。衣装も正装(兼戦闘服)にチェンジしますが、それに合わせたかのようになぜか顔までちょっぴり美形になったりします。ほのぼのドタバタシーンが多いけど、ケジメがついているというか、「キメる所ではばっちりキメる」所がまた良かったと思います。 このお話はそんな王子の成長物語でもあり、旅を終えた後王子が得た物は・・・というのがテーマになっています。それを知りつつ半分まで見たのですが、あまりにもユルく能天気な話が延々と繰り返されるため、「王子がどこで成長しているのかわからない!!」と悩んでしまいました(笑)。どのあたりが成長物語なんだろうとまで思ってしまったのですが、全話見終わってやっとわかりました。最終回を見た後で1話を見返したら細かい所で王子の態度が全然違いました。よく考えれば、たった一年間の旅で急激に変化してしまう方が不自然で、気づかないうちに徐々に変わっていく姿を描いた所はある意味リアルなのかもしれない・・!と思いました。なぜか王子の失踪(単独行動)癖は最後まで治りませんでしたが、そのあたりはご愛嬌・・なのかも??
そして、そんなミト王子をスケさんカクさんコンビがいろんな意味で援護していきます。二人は旅に出る前から王子の教育係で、スケさん(痩せてる方)が学問担当、カクさん(太ってる方)が武術担当になっています。スケさんはツッパリみたいなアフロリーゼントだけど、中身は誠実。カクさんはのんびり屋でいつも食べ物のことばかり考えているという見た目を裏切らないキャラクターでした。二人はアオイダー・コバルターのパイロットで、王子のエースレッダーと合体してダイオージャになった時も一緒に搭乗して戦っています。ただ、ダイオージャで戦う時は王子の描写ばかりなので、なんだか王子が一人で乗っているような感じになってしまってるのがちょっと残念なところです。敵の攻撃を受けて苦しむシーンでは一緒に苦しんでるシーンが出てきたりはしますけど・・。それにしても、王子とその教育係が搭乗して攻撃して来るなんて、ちょっと笑えますよね(^_^;) 戦い以外のことでも(かえってそれ以外の方が多いかも??)二人はあれこれと王子の世話を焼くわけなんですが、それが微笑ましくてとてもイイんですよ~。 元気で自由奔放な王子は惑星に着くと、いきなりダッシュで飛び出したり行方不明になったりします。大慌てでそれを追いかけたり探したり、無駄な労力を使わされヘトヘトになる所もまた笑えます。その単独行動のおかげでピンチに陥ることも多いのですが、二人は頭ごなしに叱ったりせず「ぼっちゃ~ん!勝手な行動は慎んでくださいよ~」とか逆に「(助けに行くのが)遅くなってすみません」と謝ったりする始末。どこまでも無邪気な王子に「ぼっちゃんには敵いませんなぁ」と二人はメロメロなのでした(笑)。 王子が失踪するのは全話通してのお約束のようになってしまってますが、別に「一人で解決してやる!」と意地になっているのではなく、事件が気になっていてもたってもいられないから・じっとしていられないから・早く行ってみたいから・・・等単純な物。汽車に乗ってみたいのにスケさんに禁止されて、それでも乗りたくて勝手に一人で乗っていってしまったこともありました。やっとのことで追いついて合流すると「えへへ~ごめんね~!」という能天気なもので、探す方にとっては迷惑な話ですよね(笑)。 こんな感じで、主従関係と言っても王子はまだまだ子供なので、二人はそのお兄さんのような存在。その描写が温かみがあってとても気に入っています。
それから、次はヒロインのシノブさんについて。元々は王妃(ミト王子のお母さん)の護衛担当だったのですが、王子の護衛として旅を共にすることになります。くの一のような雰囲気でアクションシーンも多く、情報収集・潜入捜査が得意なシノブさん。初期の頃はお色気担当な部分もほんの少しだけあったような気がしますが、回を重ねるごとにどちらかと言えば控えめな部分の方が強調されていきました。そんな所が戦いの時の勘の鋭さや、アクションと対照的でイイんですよね~。控えめで王子に忠実でありながら、明るくてさっぱりしていた所も良かったと思います。シノブさんは設定では王子より年上なようで、最初はそのやんちゃぶりにあきれたりしながら、護衛することに専念していましたが、次第に王子に魅かれていきます。それが決定的になったのはおそらく42話からで、低い身分の出身であることを厭わず自然に接してくれて、親身になって相談に乗ってくれたところが決め手になったと思われます。王子の方も、シノブさんを好きになっていくのですが、どのあたりからそうなったのかいまだによくわかりません。きっといつも自分の身を犠牲にして助けてくれる所に愛を感じたのだと思いますが、後半知らないうちにそういう展開になっていました(笑)。44・45話の「ハートへようこそ」前後編に騙されそうになりますが、あの時点で芝居だったのかどうなのか、本当のところどうなのかわかりません。でも、あの話は乙女ちっくで良かったです・・。私以外にも好きだという方はきっと多いはず。女性ファンにはたまらん話ですな・・。散々萌えさせていただきました^m^
それから、王子のじいやのバルジャンと、その執事ジンナイについて語っておかなければ!!この二人は王子のことが心配で、頼まれてもいないのにヘンテコな宇宙船に乗って勝手に王子達一行を追いかけてきたのです。だけど王子は口うるさいバルジャンがちょっぴり苦手な様子。バルジャン達が追いつこうとすると隠れたり逃げたりですれ違ってばっかりです。最初は王子と同じく、このじいさんコンビがウザくて仕方がなかった私ですが(笑)、中盤あたりから大好きになってしまいました。バルジャンのお年寄りとは思えないパワフルなゴム人間っぷり(♪やられてもやられてもなんともないない♪)そして、超マイペースな執事・ジンナイ!!良すぎです。特に私はジンナイの大ファンになってしまいました(笑)。何話だったか忘れましたが、浜辺で財布を無くして大慌てで捜すバルジャンに「バルジャンさま~、もうあきらめましょうよ」とのん気なジンナイ。「何を言うか~!!無くしたのはお前じゃろうが~!!」というシーンには爆笑してしまいました。一番好きなシーンかもしれません。結局財布はジンナイが被っている帽子の下にあった、というオチも素晴らしすぎでした。 タイムボカンシリーズの悪玉トリオが好きな方は、この二人もきっとツボにハマること間違いナシ(笑)!! そうそう、最初は嫌がっていた王子も次第にバルジャンの気持ちを理解するようになり、後半は一緒に行動することになります。良かったね~、バルジャン。
メインキャラクターと内容について紹介してきましたが、こんな感じのお話です。明るくって能天気で楽しくて、私はこのアニメが大好きです。 ヒーローは小猿のような王子、そして嶋大輔頭&シバラク先生ボイスの冴えない兄ちゃんコンビ。美形キャラは期待できませんが、全然問題ありません。これでもちゃんとかっこよく見えるのです。凝った話もほとんどありませんが、ちゃんと王子の成長が描かれているところと、最終回で「身分制度を廃止すべきでは?」という課題を提示したところ・・。これまで王子達がやってきたことを否定する内容とも取れるのですが、そのあたりで深みが出ているのが良かったと思います。それでいて、後味の悪いラストにせず「もう一回旅をして、今度はみんなが何を望んでいるか聞いて回るんだ!」と希望のある明るい終わり方だったのもダイオージャらしくて面白かったです。 ただ、贅沢を言えばもう少し感動する話もあればなぁと思いました。
水戸黄門ファンの方、勧善懲悪モノが好きな方、最近のロボットアニメって複雑すぎてわからないという方、最近疲れてるという方、子供向けアニメが好きな方にぜひぜひおススメしたいアニメです。 EDの歌詞どおり♪今日も めでたしめでたしで よかったね よかったね よかったね~・・♪こういうアニメ、もっとたくさんあってもいいんじゃないかなぁと思います。
| 2009年1月29日 記 |
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