1975年に放送されていた「鋼鉄ジーグ」です。
ダイナミック作品であり、「タカラ」の「マグネモシリーズ」という、磁石でロボットやメカのパーツを交換して遊ぶおもちゃが発売されたアニメの、第一弾です。
このシリーズは前々から興味があったものの、一度も見たことがなく、2022年になってからやっと見ることができました。
マグネロボシリーズは3作品ありますが、実は全シリーズ視聴済み!それも「ガ・キーン」→「バラタック」→「ジーグ」という訳のわからない順で見ていて、一番最初のシリーズを一番最後に見てしまったことになります。見た順番としては最後ですが、レビューはシリーズの順番通りにしていきたいと思います。
ちなみに、「ガ・キーンは」DVDを持っていたから、「バラタック」はスカパーで放送された時の録画があるから、そして「ジーグ」は無料で配信されていたから見ました。
それぞれのレビューでいろいろ語るつもりですが、このシリーズ3作品にはいくつか共通点があることがわかりました。
・主人公が、もう大きいのに思春期・反抗期がなかなか終わらない
・主人公が、情緒不安定
・主人公がお父さんと不仲
・主人公のお父さんがとんでもない奴
・主人公が、ヒロインを大切にしない
・最終回が印象に残らない
・OPとEDと予告が長い
どれもロボットアニメではありがちなパターンですが、その中でもいろいろ勢揃いで気になりました(笑)。でも、こういう問題点をいろいろ抱えているからこそ、見る方は真剣になってしまうんですよね。この問題点を最終回までにどう解決していくかっていうのが見どころだったりしますし。
ただ、主人公がヒロインをイマイチ大切にしてないように見えるのは他のシリーズではあまりないので、もう少しなんとかして欲しかったところ・・。
ここからは、定番の「良かったところ&気になったところ」について語りたいと思います。
★良かった点について★
・OPが良い
イントロからこんなにテンションが上がるOPはめったにないですよ!!本編を見る前から歌だけはずーーっと聴いていました。これと「グレートマジンガー」は同じくらいテンションが上がります。
・ハートフルな話が多い
今までOPとEDの映像しか見たことがなくて、絵柄も濃いし作画も荒っぽそうだし、いろいろと「どうかなぁ」と思っていたのですが、思った以上に見やすくて、しかも家族がテーマのハートフルな回が多くてびっくりしました。庶民的な家に住んでいて、そこで自動車整備工場を営んでいて、妹を幼稚園にお迎えに行ったりもする。何よりも、こんなにガッツリお母さんに面倒を見てもらっている(といっても、むしろ宙が家族を養っている設定なので、主に食事とかケガの手当とか介抱とかですが)ヒーローもなかなか珍しいのでは(笑)。そういう所も微笑ましかったです。
ゲストキャラとの交流回が多かったのも良かったと思います。
作画も、いい回が多かったと思います。力強いけど、スッキリとした絵柄で良かったです。
・女性キャラがイイ
ヒロインの美和・宙のお母さん・宙の妹(まゆみ)なんですが、3人とも良かったけど私が特に好きだったのは妹のまゆみです(笑)。キャラデザも、単体で別のちびっ子アニメの主役をやれそうなほど可愛いし、成人に近い年齢(社会人だし、飲酒するシーンもあったけど、何歳なんだろう??)の宙に幼稚園児の妹がいるというのも萌える。情緒不安定な兄に殴られたり責められたりしても「お兄ちゃんは、あの時ああだったのよね。だから怒ってたのよね」と切り替えしてくれるとても出来た妹!かといってシリアスに走らない、基本ギャグ寄りなキャラでとても良かったと思います。兄妹の絆の回とかめちゃくちゃ好きでした。
・ペンダントが欲しくなる
宙が付けている鋼鉄ジーグの頭部型ペンダント。
ペンダントといえばどちらかといえば少女アニメに多いアイテムだと思いますが、男子向けアニメでは珍しくメインアイテムの一つにされていました。これが、単に司馬博士から気まぐれに入る通信機というだけの役目なんですが、いつも肌身離さず付けていて画面にも毎回ガッツリ写るので、じわじわ欲しくなってしまいます。主人公が大切にしているアイテムって欲しくなるんですよね。当時、このペンダントはおもちゃ化もされていて、光るバージョンと音声が流れるバージョンがあったそうです。欲しい・・!!あと、今だったら大人向けでシルバー製ペンダントとかありそうだなと思って調べたら、やっぱりありました(笑)。職場とかに付けて行って、困った時に握りしめて「父さん!どうすればいいんだ!答えてくれ!!」というのをやってみたい(笑)!!
・フローラ将軍がイイ
当時の敵キャラといえば、あまり細かい設定が書かれていなくて最初から最後まで残虐なのが多いですが、フローラ将軍はまさかの光堕ち・・というか、最初から元々洗脳がうまくいってなかったというか・・。結局悪に染まり切れなかった所が良かったです。パンチラが多くて、しかも純白だったのが複雑でした(^^;)。
・声がイイ
宙の声は古谷徹さんでした。宙の見た目に似合わず少年っぽい声で、なんか可愛かったです。それにしても、古谷さんの変わらなさはスゴイ・・。
★気になった点について★
・敵の目的が地球征服ではなくて、日本征服だった。
スケールが小さいなと思いました(笑)。そして、本当に日本国内しか狙わなかったと思います。
・所員の中にヒッピーとかフォーク歌手っぽい人がいる
鋼鉄ジーグの基地「ビルドベース」は、数名の所員と博士からなるタイプで、所員達はあまり統一されていなくて毎回適当な感じで描かれています。でも普通だったらあまり個性のない、現実でもいそうな地味な見た目で描かれると思いますが、ビルドベースにはフォーク歌手みたいな長髪とかサングラス姿の人がいて、「こんな感じの人が働いているのか・・!」とインパクトがあって驚きました(笑)。でも毎回そういう人が出てくるわけじゃないので、その回の作画の方の趣味で描かれていたのかも・・??
・仲間が少ない
宙の戦う仲間は、ダイリ博士と司馬博士と美和とドンとパンチョだけで、あとは家族(お母さんと妹)と自動車整備工場の従業員・チビだけです。
せめてもう一人、心強いまともな仲間がいれば良かったと思います。ドンとパンチョ・・いいんですけど、あれはマジンガーでいうところのボスとヌケだから・・。ギャグキャラじゃなくて、2番手っぽくて宙より少し大人っぽい男性キャラが欲しかったところ・・。それを考えると、人数が少なくてもあまり気にならなかったマジンガーZとかグレートマジンガーってスゴイのかも。
・宙がいろいろ不安定
「俺が戦わなければ」とめちゃくちゃやる気になっている回もあれば、「何で俺が戦わなくちゃいけないんだ!」とさぼろうとする回もあり、サボる理由にしても、自分の運命が受け入れられないというシリアスな時と、単に面倒というだけの時もありました。妹に「お兄ちゃんが〇〇してやるよ」と仲良く遊んであげる回もあれば、変身手袋をちょっと触られただけで殴り飛ばす回もあり・・・突然何かのスイッチが入って暴力的になったり、沈んだりと回によって性格がいろいろ違ったので、そのあたりは一貫してほしかったです・・。自分の都合でまゆみや美和に当たり散らすのが可哀想!
・ジーグの正体についてなぜかみんな触れたがらない
これが一番気になったし不満だった点かもしれません。主人公が一線で戦っているのにそのことが周りに伝わっていないというのは、見ていて結構ストレスがたまるものなんですよね。メインキャラのなかで、最初から宙が鋼鉄ジーグだと知っていたのは、ダイリ博士と司馬博士と美和。その後にドンとパンチョ。お母さんは最初から知っていたのか途中からなのかわからなくて、チビはそもそも正体に気づいていたのか不明。まゆみは最終回でやっと気づいたことになっていました。鋼鉄ジーグが宙だということは番組の中で一番重要なことなのに、なんでみんなそんなにふわっとした感じなのか?途中までは気づかなかったとしても、10話~15話くらいのあたりではっきりと全員に正体がバレる展開にすれば良かったのにと、見ながらずーーーーーっと思ってましたよ。「お前が鋼鉄ジーグだったのか!今まで気が付かなくてすまなかった!それならみんなで協力するぜ!」みたいなアツいやりとりが必要だったと思うんですよ。それなのに、みんな最後までヌルっとしていたから「えっ?みんな今正体知ってるの?どうなの?」と思うことが多かったです。それともみんな、宙が自分がサイボーグということについて苦しんでいるのを知っているから、あえてNGワードにしていたんでしょうか。
お母さんについては、もともと全て知っていて当然だと思うんですが、最初は息子がどうやって戦っているのか知らない感じでした。改造されていることについては最初から知っていたようでしたが・・。
・マシーンファザー
この親父が一番ヤバい。サイボーグ手術もだけど、それは「息子にどうしても生きていて欲しかったから」という理由でわからんでもない。一番ヤバかったのは。敵が狙っている銅鐸の隠し場所を体内にしてしまったことですね。
あと、最初は宙に「お前はサイボーグなんだ」と言えず、宙に何か詮索されるとあからさまにショボーンとしてしまうのがちょっと笑えました。「平和のため仕方がないことだった」とはっきり思っているなら、負い目を感じる必要はないのに、そのあたりはわりとブレブレなんだなぁと・・。あと、都合の悪い時は全然宙の話聞いてなかったり、突然音信不通になってペンダントに情報送ってこなかったりでいろいろムラがあるなぁと思いましたよ。
あと、ビッグシューターの通信モニターの位置がちょうど美和の太腿の位置で、一体どこに付けてるんだと思いました(笑)。
・サイボーグ姿がパチ物っぽい
初期の緑系サイボーグの時は、中途半端感があって、後期の赤系サイボーグ姿はパチ物のメンコとか塗り絵に描かれているヒーローっぽいと思いました。私だけかな・・?
・変身したらジーグの頭部になるということについて最後まで馴染めなかった
「チェンジサイボーグ」まではわかります。改造されてたら変身できるっていうのは仮面ライダーからの常識なので納得できます。ただ、その後のどこがどうなっているのかわからないけど饅頭状態になって、鋼鉄ジーグの頭部に変身するのが形状的に受け入れられませんでした。たまにパーツが間に合わなくて頭部だけでフワフワ浮いているのもなんだかマヌケで・・どうしても頭部だけになる必要があるなら、頭部メカにサイボーグ姿の宙が乗り込むとかそういう設定だったら良かったのにと思いました。しかも、あの頭部姿を見ると、どうしても「ゲゲゲの鬼太郎」の「カマボコ」という回を思い出してしまいます・・。
・美和の扱いが結構ぞんざい
美和の両親は行方不明で、司馬家で宙と一緒に育てられたという設定。美和の過去が出てくる回は何回かあったものの、そもそもなぜ行方不明になったのか、なぜ司馬家で育てられることになったのか、いろいろと謎が多かったです。しかも宙が「俺が両親を探してやるよ」と言っていたのに、深堀されることはなく結局何も解決せずに終わってしまったし・・。宙と美和がお互いどう思っているかも謎で、色恋沙汰の描写は一切ありませんでした。それはそれでいいとしても、「きょうだいのように思っているとか、いとこ同士みたいな関係だと思っているよ」とか、もっと何かしらの絆エピソードが欲しかったと思います。その上、美和は結構こき使われすぎで、いつも「ミッチ―はまだか?早くパーツを送ってくれ!」みたいに言われるシーンが多くて、もう少しいたわりが欲しかったところ。美和がケガして瀕死の状態でも「ミッチ―が動けないなんて、ビッグシューターはどうするんだ?」と、そっちを心配するんかい?!みたいなシーンが多かったし・・。まぁ、美和の方も「何やってんのよ、宙さん。あなたが戦わなくてどうするの!」みたいなシーンが多かったので、お互い様といえばお互い様かも・・。
あとは、マグネロボシリーズ3作に共通する「OP・ED・予告が長い」という謎。
説明を見ると、ローカル局が、キー局がどうとか書かれているけど、結局どういう流れで放送されていたのかがよくわかりません。長いバージョンのOPとEDが流れていた地域は、CMがほとんど入らなかったということでしょうか。予告もめちゃくちゃ長いんですよね。もうほぼ内容を語ってしまってるんじゃないかと思うくらい。でも日記のような、呟きのような感じに聞こえて、結構楽しめました。
そんな感じで、私の感想としては普通に面白かったです。日常の話が多いのでスルッと入っていけるのがいいですね。
最終回が、まさかの総集編だったのには驚きました。一体どういう理由があったんでしょうね?宙のナレーションが新録だったのでまぁ良かったんですけど・・。