1984年に放送されていた「重戦機エルガイム」です。
これが放送されていた頃私は幼稚園児でしたが、見てないどころかタイトルすら全く知らず、90年代後半にロボットアニメをたくさん見るようになってから知りました。実は、このアニメの全話視聴チャレンジは今回が3回目なのです。
1回目は大学生だった98年頃。どこででも何回も語ってますが、当時は手当たり次第に見れる物は見ていた時期。レンタルビデオショップで全話揃っていたので借りて見たのですが、いまいちピンと来なくて序盤でリタイア。そして2回目は2013年頃。この頃、「ダンバイン」にハマっていて、「ダンバインがイケるならエルガイムもイケるんじゃね?」という判断で迷わずDVD購入。でも、やっぱりノリ切れずに序盤でリタイア・・・後はそのまま放置・・といういつものパターンです(笑)。「ダンバイン」も最初見た時は途中でリタイアしたのに、2度目でなぜか大ハマりしたので、「エルガイム」も今度こそはと思ったんですけどね。そんなに上手くは行きませんでした。・・そんな感じでしたが、ずっと気にはなっていて、この度やっと見ることができました。
頑張って全話見てみた結果、正直ハマりはしなかったんですよ(^^;) それでもいつもの通り、いい所と気になった所、その他諸々漠然とした感想はありますのであまりつっこんだ所までは語れませんがとりあえず語ってみたいと思います。
★良かったところ★
・主題歌がイイ
初期OP「エルガイム・TIME for L-GAIM-」・後期OP「風のノー・リプライ」・ED「スターライト・シャワー」、全部好きです。3曲ともタイアップではなく、ちゃんとしたアニメ主題歌。子供っぽさは感じさせないのに、番組タイトルやメカの名前が入っていたり、内容に沿ったメッセージのある歌詞になっていたりして、当時のアニメ主題歌の良さがメチャクチャ出ているなと思います。一番好きなのは「風のノー ・リプライ」で、あの80年代らしい爽やかさが気に入っています。初期OPとEDは、よっぽどの歌唱力と声量がないと歌えないな・・と思ったりしました。
後期OPは、前期OPと全く違ったタイプの曲なので、映像もそれに合わせて完全新作にしてほしかったな・・と今更ですが思いました。特に、メインキャラのみんなのキメ顔が重なっていくシーンが使い回しだったのは「またこれか」となんだか笑ってしまいました。よっぽどお気に入りのシーンだったのか?本編では前半と後半では全体的にキャラの絵柄が微妙に違うので、ちょっと手直しするだけでも良かったのになぁ~とも。
・キャラデザがイイ
最初はなんだか毛量がすごいし全体的にもっさりして微妙なデザインだなぁと思ってましたが、慣れるとそこが個性的でイイと思うようになりました。髪型やコスチュームは凝っているのに、顔立ちが淡泊というか・・。後半は全体的にシャープになり全員美化されていましたが、きれいになったのはいいけど、これはただのガンダムだな、とも思えたので、初期の方が「らしさ」があって良かったのかもと思いました。
それにしても、このアニメに限ったことではありませんが、70年代の敵キャラはみんな怪物みたいな見た目だったのに、80年代になるとビジュアル系ミュージシャンみたいになったのは何故なんでしょうね(笑)。
主人公・ダバを見ると「ウィングマン」と長江健次とブチャラティを思い出してしまう・・あと、世良公則とかもんたよしのりとか。松崎しげるも一時期そうじゃなかったっけ?ストレートな長めショートヘアって流行ったんでしょうね。
あと、ポセイダルのデザインはスゴイですね。あのクリスタルやガラスみたいな、スライムみたいな(?)、とにかく人間離れしていて、そこに実在しないかのようなデザイン。
・メカがカッコいい
カッコいいですよね。メカに興味がない私でもあれがカッコいいということだけはよくわかります。コクピットにメカごと乗り込むことができるところとか、武器はイヤホンジャックみたいな所に線を繋いで使うところとか、そういうところもいいなと思いました。あと、どうでもいいけど、ネットで当時の「エルガイム
ぬりえ」を発見した時、「エルガイムは白ばっかりだから「ぬりえ」だと塗る場所ないよなぁ」と要らぬ心配をしてしまいました(笑)。大人だったらグレーや黒で影を付けたり、いろいろ工夫できますけどね。
・リリスが可愛い
強烈な女性キャラばかり登場するエルガイムの中、リリスは唯一の癒しでした(^^;) 最初はほとんどしゃべらなくて、そのままいくのかと思ったら途中から普通にしゃべるようになりました。OPでもキラキラしていて可愛かったな。ダンバインの時も思ったけど、少年(青年)と妖精の組み合わせは本当に良い!!主人公が妖精だけに見せる安心したような優しい表情、決して邪魔にならないあの距離感。メカに乗り込んで一緒に戦えるところもいいし、あんな小さな体で主人公たちを守ろうとしてくれたりするのも健気でいいんですよね。リリスはダンバインのチャムほどのインパクトはなかったと思うけど、それでも活躍するシーンは多くて体を張っていろいろ協力していました。
★気になったところ★
・アムとレッシィがうるさい
物語の雰囲気が明るいのは良かったんですが、これがもう、強烈で(笑)。別に嫌いとかじゃないんですけど、ダバを巡ってギャーギャー言い合うのが中盤まで続くのがなかなかしんどくて、「このやりとりいつまで続けるの?!」という感じでした。アムもレッシィも同じくらいいい所があって、同じくらいダメなところがあって、同じくらいウザかったです(苦笑)。そして、二人とも女・女・女・女・女!!自分の中の「女」をこれでもかと強調して見せつけてくるのです・・。これも、女子力のない私からすれば「どういうこと?!」としか思えず、キャオ目線でしか見ることが出来ませんでした・・。
ダバ・アム・レッシィの三角関係ラブコメは中盤までのメインイベントのひとつだったのですが、富野監督も当時の流行をガッツリ採用していたのですねぇ。この関係について、ダバは優柔不断だとよく書かれていますが、別に優柔不断なんじゃなくて、最初からどちらにも興味がないから角が立たない程度に二人を適当にいなしていただけなんじゃないでしょうか。多少ネタバレした状態で見ていたのでそう思っただけなのかもしれませんが・・。なので、たまにご褒美(?)としてアムにキスしたり優しい言葉をささやいているシーンをみる度に「その気もないくせに・・」とちょっとイラっとしたものです(笑)。
レッシィが艦を出てダバ達と別行動するようになってからはお互い雰囲気が良くなって見やすくなりました。化粧をしたら突然美女になったのにもおどろいたなぁ。後半はアムもレッシィも違ういい面が見れるようになって良かったです。
・ダバの名前が紛らわしい
ダバ・マイロードの正式名は「カモン家」なので「カモン・マイロード」とのこと。ずっと「ダバ」が名前で「マイロード」が苗字だと思っていたのに、彼は下の名前がマイロード君なんですね。紛らわしい!!
・どのキャラにも感情移入できなかった
これが、ハマらなかった一番の理由ですね。ハマったアニメには主人公でないにせよ、必ず感情移入できるキャラがいますからね。ダバは真面目で正義感もあってイイキャラなんですが、イマイチ親しみやすさと共感できる部分に欠けるというか・・。何かに悩んで苦悩している様子もあまりないし、応援したいと思わせる弱さも描かれていないので、あまり感情を動かされることもなく、とりあえず動向を見るというだけだった気がします。最初の頃、ステラだったか誰だったか忘れたけど、仲間だった一人が死んだ時に、ダバが一人で泣いていて、リリスに悲しいのかどうか聞かれて「わからないけど、知ってる人が死ぬのは嫌だ」みたいなことを言ったシーンは珍しくグッときたなぁ。こういうシーンがもっと欲しかった・・。
主人公がパーフェクトだったり、強くて弱みを見せないキャラの場合、2番手や3番手のキャラがその代わりをすることが多いと思うんですが、一応「2番手」であるキャオに感情移入できるかといえば「うーーん・・」という感じで、こちらもイマイチ・・。ただ、キャオについては最初の頃反乱軍を出て、金と不正で正規軍に入ろうとしたり、ダバのことや重傷を負ったリリスを心配したりとかそのあたりで迷いや弱さが描写されていたのは良かったと思います。後半で、リリスと同じ放射能を浴びてフラグが立ちかけた時はちょっとドキッとしたけど、あれ、ウヤムヤになって良かったですね。
あとは、上で語った通り強烈なダブルヒロインがいますが、これもなかなか感情移入は難しかったです(笑)。
・とりあえず「長い」と思った
エルガイムは全54話なんですが、とりあえず「なっっっが!!」とずっと思い続けていましたよ(苦笑)。まず、出会いからラブコメ期間がめちゃくちゃ長い。レッシィが別行動するようになって、あのあたりでやっと物語が大きく動き出した感じでしたからね。そして、フルフラットやクワサン・オリビーが出てきてからがまた長い。「ギワザ、まだ生きてんのかよ?!」っていうのも何回も思いました。モブキャラみたいな顔なのに。「ギャブレー、いろいろ諦めろよ」も何度も思いました(笑)。めちゃイイ人なんですけどね。
そして、いろんなことを長々と引き摺った上、最後の最後で「ポセイダルの本当の正体」という大問題を詰め込んできてバタバタ。その後はわりとあっけなくて、最終回付近になると急にみんな次々にお亡くなりに。こんなこというのもアレだけど、40~45話くらいで終わればもっとテンポよくサクッと進んだのでは?と思いました。そう思っていたら「本来なら全50話の予定だったが延長して54話になった」という情報が!!この手のロボットアニメでおもちゃの売り上げが悪いとか、子供に人気がないからとかで打ち切りになった話はよく聞いたけれど、まさかの延長とはスゴイですね。エルガイムのプラモや関連商品は売り上げがよかったんでしょうか。
・バイストンウェルは関係なかった
ダンバインのショウとチャムの関係が好きだったので、それと同じような世界観が見られるなら、と思ったのもこのアニメを見るきっかけのひとつでした。でも実際見てみたら全然バイストンウェルは関係なくて、ガンダムとかでよくある、SFロボットアニメにありがちな近未来的な世界観でした。リリスみたいなメルヘンなキャラを出すんだったらもっとファンタジックな感じでもよかったのになぁと思いました。
感想としてはこんな感じです。人物の名前なのか、地名なのか、メカの名前なのか基地(艦)の名前なのか混乱しがちな覚えにくいネーミング、キャラクターの独特な言い回し。「あ~、こんな感じだったなぁ」と、久々にサンライズの富野監督作品を見て懐かしかったです。あと、富野作品にしてはあまり人が死なないな~とも思いました。最終回近くで死んでいったけど、死ななきゃいけない人ばかりだったので、別に気にならなかったです。
DVDのブックレットにはスタッフの方々のインタビューが載っていましたが、富野監督によれば「全体的に不本意な作品で、スタッフ達もみんなバラバラだった」というようなことが書かれていました。ストレートな暴露が素晴らしいとしか言いようがありません。
最終回は賛否両論だったそうですが、私はあれで良かったと思いました。あそこまで広げたら「めでたしめでたし」で普通に終わらせるのも拍子抜けしてしまうと思います。それに、私の目にはあれがそんなに「悲劇」だとは思えなかったんですよ。発狂してるとはいえ、もと婚約者同士なんだし、ギャブレーは「一生治らないだろう」と呟いていたけど、もしかしたら治るかもしれないし、治らなくても二人は不幸じゃないのかもよ?とも。今の時代に見たからこそそう思えるのかもしれません。それに、現在だったらあの哀れみのある描写はいろいろ問題になるかも・・・と思ったりもしました。でも、あのラストにした理由が、単に「あの終わり方の方がウケると思ったから」ということだったのは意外でした。でもバッドエンドの方が人の記憶に残るのは確かだと思いますし間違ってはいないんじゃないかと・・。でも、ダンバインの全滅はキツかったなぁ・・あれはどうにかハッピーエンドにしてほしかったんだけど・・・。結局、自分のその作品やキャラに対する思い入れしだいなのかもしれません(^^;)
ハマらなかったけど、全体的に明るい雰囲気だったのでとても見やすかったです。中盤までのコメディ路線も、バタバタしてるからこそサクッと見ることが出来たと思います。あの雰囲気、どこかで見たことがあると思ったら「ガンダムZZ」でした。キャラクターも似たようなのが数人いるし、声優さんも被ってました。こっちの方が2年先なので「ZZ」がエルガイムに似てたってことですね。
おススメ度としては「悪くないよ」というところです。