ビデオ戦士レザリオン2


私が一番最初にこのアニメを知ったのは98~99年頃。

当時、「東映テレビアニメ主題歌集」という、その名のとおり東映が製作したアニメのOPとEDのみを収録したLDが発売されていて、それを見たのがきっかけでした。OPとEDしか見れませんが、その映像がとても気に入っていて、見るたびに「どんな話なんだろう?」「見てみたいなぁ~」と思う日々でした。

それが、近年になってスカパーの東映チャンネルで放送されているのを偶然知り、すぐに加入したという訳です。
放送されているのを知ったのが随分後(もう30話に到達していた)だったので、話が全く見えませんでしたが、すぐにハマってしまい、様々な手を使って何とか全話入手することが出来ました。

レザリオンは84年に放映されたものですが、かなりマイナー作品のようで、今までアニメに関するムックやアニメ雑誌をいろいろ読んできましたが、特集されたり触れられたりしているのを見たことがありません。いろいろ気になることがあってネットで調べた時もあまりヒットせず、語られているサイトは少なかったです。ファンサイトはきっとないでしょうねぇ・・。もちろんDVDも発売されていませんし本当、資料少なすぎです・・。ちなみに、私は放映時5~6歳くらいで、ちょうどリアルタイム世代なんですが、タイトルすら全く知りませんでした。でも、私と同世代の男性なら「見てた」「おもちゃを持っていた」という人も結構いるかもしれません。昔のアニメは、おもちゃが売れないと途中で打ち切り・・というのが多かったようですが、レザリオンはこれだけマイナーなのに45話もあるので、当時の子供達の評判はそんなに悪くなかったのでは・・と勝手に想像してるのですが、どうなんでしょうね??

内容はというと・・

舞台は近未来(と言っても1998年らしい)。地球から出た廃棄物や犯罪者達は全て月や火星に飛ばされるという時代になっていた。
パソコン好きの中学生・香取敬(かとり たかし)がアメリカの友達とオンラインのロボットゲームで遊んでいる時、地球連邦軍は物質転送システムの実験を行っていた。その途中、月や火星に飛ばされている犯罪者達が地球への反乱を起こした。その攻撃を受けたおかげで、偶然敬のゲームのデータと地球連邦軍のコンピューターが混線。本来ならアメリカからの戦闘機が実体化される予定だったが、敬の作ったロボット・レザリオンが実体化してしまった。最初は「大事な計画が台無しになった」と捕らえられた敬だったが、いざゲームの要領で反乱軍と戦うと、むちゃくちゃ強かったので「これは戦力になる!」と、そのままレザリオン共々地球連邦軍に加入させられてしまう・・・という物。前半は反乱軍との戦い、後半はジャーク星人との戦いの2部構成になっています。

前半は地球人同士の戦いなので、政治的なことに触れられていたり、なかなか凝ったエピソードもあるのですが、後半は地球侵略&地球に生えている命の源(食べると何千年も生きられる黄金の苔)ライフモス探しを目的にしたジャーク星人との勧善懲悪物になります。1話ごとの話の内容としては、前半の方がバラエティに富んでますが、見ていてスカッとするのは後半ですね。戦いのシーンでの敬のセリフもよりヒーローっぽい物になっていたと思います。各エピソードについての感想はまた別の機会に語りたいと思います。

主題歌の映像を見た印象で、敬はもっとシリアスなキャラだと思ってたんですが、実際はやんちゃな感じで、ギャグ顔とかもあってそれが衝撃的でした。70年代のアニメばかり見ているとギャグ顔への免疫が少なくなってくるのか、「うわぁ!」と思ってしまいます(笑)。おまけに私が初めて見た回の冒頭が、主人公・敬が「ハワイ本場」のフラダンスを近所のチピッコ達の前で踊っているシーンで、思わず私は「ズコー」でした。

あ~こういうキャラクターだったのか、と思った次第です。見た目はあんなに美少年なのに、もったいない(何が?)。とはいえ、大人たちに混じって頑張って戦う姿はかなりツボです。私は、昔から「子供なのに大人と同等、または超える能力がある」という設定のアニメが好きで、今までも「一休さん」「釣りキチ三平」「ミスター味っ子」「ワンダービートS」「パタリロ」等々いろいろハマってきました。「パタリロ」はちょっと違うかもしれませんけど(笑)、一応あれも子供だったので。あと、声が古谷徹さんだったので、聖闘士星矢の初期の頃の星矢を彷彿とさせました。年齢も近いし、初期の星矢もギャグシーンが結構あったと思います。

年齢と言えば、敬の年齢は中学2年生らしいですが、やたらちっちゃく描かれているので、見る前は小学生だとずっと思ってました。あと、私服姿がすごく可愛いです。短めのジャケットの下はオーバーオールみたいなツナギにブーツですよ。ツナギフェチ(10着以上持ってます(笑))の私にはたまりません。

私が調べた限りでは、今現在このアニメの評判はいまひとつ。「そんなにひどいかな・・??」と思ってたんですが、1話から順を追って見ていくと「あ~なるほど!」と思えなくもなく、ちょっと複雑でした(苦笑)。話を一つ一つ見ると、テンポも良く面白いんですが、続けてみると話の流れが「あれ?」という方向になっていたり・・。キャラクターや設定が気に入っていただけに、ここでこうすりゃもっと良かったのに、と残念に思うことも多かったです。面白い設定がいろいろ登場するわりには途中でフェードアウトしたり・・・。忘れ去られたエピソードで目立つ物を挙げると・・・。

 

レザリオンの弱点 敬のロボットゲームの相手だった友人・デビットが、はるばるアメリカから来て教えてくれた物なのに最終的にはウヤムヤになっていました。この弱点って結局解消されたんでしょうか??その後、敬もデビットも、その弱点のデータが収録されたソフトを必死で奪おうとしていた敵からも忘れ去られてました。
ゴッドハイドの悲しい過去 反乱軍のボスのゴッドハイドですが、元々は地球連邦軍のブルーハイム博士の弟子。ゴットハイドが屈折したのは、過去に地球で受けた仕打ちの為で、いろいろ共感できる部分があり、もっと掘り下げて描いて欲しかったのですが、最後があっけなさすぎでした。しかも、敬達じゃなくてジャーク星人に操られた自分の部下に殺されてしまうんですよね~。そこがまた哀しすぎ・・。あの顔に埋め込まれたガラスも敵らしくてカッコよかったのに。敬や地球連邦軍は殺されたことを後になって知らされて、全員で「ええっ?!」の一言。あとは今後の戦いのことでそれどころではなく、最終回まで回想されることすらなかったと思います。寂しすぎ!
エレファン レザリオンとの追いかけっこの末、保護された宇宙人エレファン。気が付いた時にそばに居たサハラを意味深に指差す所で話は終わってしまいます。しかし、こんな思わせぶりなことをしておきながら、次の回から数話の間、エレファンは全く登場しないのです。私は後半を見ていたので、またエレファンが登場するのがわかっていましたが、もし順を追って見ていたら「あれ?前回のあの宇宙人どうなったんだろう?」と思うと思います。再登場した時には、サハラは指差されたことを忘れてましたし、エレファンは敬にしつこく追いかけられたことも、サハラに看病されたことも忘れていたという忘れん坊ぶり!!皆さん忘れすぎですよ。
敬の顔 後半登場したジャーク軍団のギャリオは、敬にとってのライバルとして描かれています。そのギャリオは、自分と同等の力を持つレザリオンのパイロットがどんな人物なのか気になるようです。それで「名を名乗れ」「名乗る必要はない!」というやり取りがあるのですが、実はギャリオは27話で地球に降りて来た時にバッチリ敬とご対面しているのです。
その時に名前を言ったり「俺がレザリオンのパイロットだ!」と言った訳ではないのですが、敬は一緒にいたチャールズに、ギャリオの目の前で、ギャリオを指差して「こいつがジャークロボットのパイロットだ!間違いない!!」と叫んでるんですよ。しかもギャリオはモニターから見えた目と声から敬が少年だということを見抜いたくらいなので、その時に「ああ、あの時の・・」とわかりそうなものなんですが・・。結局、最終回に敬が自らヘルメットを脱いで公開するまで顔がわからなかったという・・・。ギャリオったら肝心なことに気づかなさすぎ!
レザリオンには   

    敬しか乗れない
レザリオンは、敬の声に反応して電送を開始、敬はその時に吸い込まれるような形でレザリオンのコクピットの中に入ります。なのでレザリオンには搭乗口がなく、敬しか乗れないということが初期の話で語られます。そのため、まだ中学生の敬が軍にかり出されたという設定なのに、オリビア救出シーンでは、何事もなかったかのようにオリビアをレザリオンに乗せて地球へ帰還していました・・。救出直前の話では「月に着いてもどうやってオリビアを地球へ連れて帰るの?」というモンローの質問に「オリビアにはギャリオサバンに乗ってもらう」と敬が答えるシーンもあったのに・・。オリビアを乗せるシーンでは、レザリオンはレーザーファイター型になっていたので、もしかしてレーザーファイターの時は人を乗せられるのかも?と思ったら、そのまま途中でレザリオンに変形してるし・・・。
オリビアのパパ 月基地で鉱山技師として働いているオリビアのパパ。このパパとオリビアが離れ離れで生活していて、お互いに会いたがっている、というのは1話からずっと語られていることなのですが、このパパも忘れられる時が来たのです。「レザリオンで敵をやっつけて、パパに会わせてやる」というのが敬のオリビアへの約束だったのですが、後半オリビアのパパはジャーク軍団に洗脳され、オリビアもジャーク軍団に拉致されてしまいます。この親子は同じ敵に捕まっておきながら会うことができません。しばらくの間、敬がオリビアを捜索する話が続き、苦難の末ついに月まで行って再会します。再会したオリビアは「まだパパが・・(残っているから助けて一緒に連れて帰って!)」と言いますが、敬は「生きていればいつか会える」の一言でオリビアのみを連れて二人きりで地球へ退却。オリビアを救助できたおかげで心に余裕ができた敬は、またパパを助けようと意気込みますが、進展がないまま最終回。最終回は、敬はギャリオとの戦いに必死でパパどころじゃなく、途中で忘却。結局最終的にパパを助けたのは名もない地球連邦軍の軍人でした。特に感動的な場面もなく、牢屋に入れられて体育座りをしている所を、普通にその他大勢キャラみたいな人に助けられたのです。この意外な展開にはヤラレました(笑)。しかも、その後もオリビアとの感動の再会シーンもセリフも無く、最後の最後、OP曲が流れる間に1カットだけオリビアと一緒にいる姿が出てくるだけでした。パパ・・・全話通して悲惨な目にあったわりには最終回で忘れられすぎ!
それから、オリビアのパパには「スティ(チ?)ーブ」という名前があるのですが、敬も、チャールズも、サハラも、シルべスタ将軍も「オリビアのパパ」と呼びます。敬は仕方ないとして、大人キャラには名前で呼ばれても良かったような・・・。最後まで名前すら覚えてもらえなかったオリビアのパパ・・。


レザリオンの登場人物はみんな大変忘れっぽいんですね~。


なんだかツッコミばかりでイヤな感じの見方をしてしまってますが、本当は、私はこのアニメが大好きなんですよ。前半は1話完結で、ほのぼの系、感動系、ハード系、鬱系と取り揃ってますし、後半は大河ドラマ形式になり、オリビア捜索&救助のあたりの話は二人の愛がすごくてなかなかテンションが上がりました。全体的に見ても、盛り上がるエピソードが何度もあるので退屈しませんでした。

前半と後半、選ぶとすれば、私は敬とサハラ&チャールズの組み合わせが気に入っていたので、3人の交流が多くなった後半の方がどちらかと言えば好きかもしれません。前半の敬はオリビアと行動することの方が多くて、あとの二人とは戦いの時だけ、という感じなんですよね。・・とはいえ、オリビアとのラブラブ話もやっぱり好きですし前半も捨てがたいですね(笑)。

あと、後半の方が番組の雰囲気が「マジ」っぽいです。前半はボケツッコミみたいな会話とか、コミカルなシーンが多かったのも特徴だと思います。敵と敬達がいる地球連邦軍の戦争に対する温度差もわりと気になりました。敵側は真面目にやってるのに敬達にはあまり緊迫した雰囲気がないというか・・・。それが後半になると敵味方が同等なムードになっていくので、吊り合いが取れて見やすくなったと思います。



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2008年3月8日 記・2008年7月22日 記 ・2010年5月5日 追記